家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

森町古着市

2013-01-23 07:49:55 | Weblog
遠州森町は、秋葉山に行く途中にある宿場としての顔もあったが、もともと古着の商いで栄えた町でもあったらしい。

天竜浜名湖鉄道が通り最近では新東名高速道路の森掛川インターチェンジも出来た。

そんな場所に昔ながらの古着市が開催されることになった。

http://enshu-mori.jp/machikura/furugiichi.pdf

前日に飲みすぎた私は午後から見に行ってきた。

以前岩水寺の骨董市で見覚えのある顔が多く出店している。

古着には、ほとんど興味の無い私はブラブラと買う目的も無く冷やかして歩く。

セルロイド製の筆箱が目に入った。

筆入れに使うのではなく老眼鏡入れに、どうだろうと思ったのだ。

掛けているメガネを外し筆箱の上に当ててみた。

どうやらピッタリの大きさらしい。

多少大きめだが布を入れれば中のメガネも安定するだろう。

店主が出てきて「ああ。メガネ入れねー」と使用方法を褒めた。

「これ、いくらですか?」と聞くと

「安くないんですよ。1500円ですけど1000円で持っていってください」と言った。

「いらない」と即決した。

隣で見ていた妻が「私も持っているよセルロイドの筆入れ。あげるよ」と言ってくれたので断ったことに自信を持った。

別の店で竹製の箕(タケミ)が目に入った。

竹の編み方が細かいし少し大きめなのでカッコいい。

しかし最近まで、ずいぶん使い込んであるようで、それらしい色に変色している。

1000円の値札が貼ってある。

「これ。安くなりますか?」と聞くと

「800円でいいですよ」と言う。

「なんだ、そう変わらないじゃん。600円」と言うと

少し元気の無い声で「いいよ」と言った。

私の財布から400円妻の財布から200円を出して支払った。

大きなタケミを持ち歩いていると知人と出会った。

買った古着を風呂敷に詰め込んで歩いていた。

「こんにちは。少し大きめの帽子を買いました」と言ってタケミを被って見せた。

笑いあっていると天浜線の電車が真横を通過した。