家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

ショッピングセンターを歩く

2013-01-24 08:56:08 | Weblog
寒くて歩く気がしない。

無理して歩くと咳が出るようになる。

このところ、いつもの散歩コースには出ていない。

知り合いになったガンバ君とルナちゃん(トイプードル)には、ずいぶんご無沙汰している。

犬は、さすがに散歩を取りやめるわけにもいかないから毎日通っているのだろうなぁと思いつつショッピングモールに行く。

歩いていても店から前を見ずに出てくる女性とぶつかりそうになるし突然止まる女性に追突しそうになる。

でも寒くないから咳が出ることはない。

川沿いを歩いて水鳥に心を癒されることはない。

だがこんなショッピングモールでもウサギを見つけた。

車の横を走り抜けた気がしたが。

と思ったら女性の毛皮のレッグウォーマーだった。

時間にして45分は続けて歩くからショッピングモール内を何周も歩く。

この頃では何周目だから、歩き始めて何分くらい経過したと分かる。

もちろん体の暖まり具合でも、ちゃんと分かる。

25分程度経過すると、薄っすら汗をかく。

その後は「今から体脂肪を燃やします」という感覚で嬉しくなる。

妻の買い物の用事があるときには備え付けられたソファで読書して待つ。

たいてい座っているのは老人だ。

顔見知りになっている老人もいる。

缶ビール片手に歩くジージもいる。

試供品のクラッカーに群がり無料配給のコーヒーに列が出来ている。

「あら、いつも元気ですねぇ」と肩を叩かれた。

うら若き服屋の女店員だった。

彼女から見れば私は、れっきとしたトシヨリなのだろう。

「いたわるな」とも言えないし嬉しくないこともない。

ショッピングモール内で流す音楽に、それぞれの店から流れ出る音楽。

歩く早さで叩くドラム。

つられて歩きを揃える自分が情けない。

「せーぇ」という声が聞こえる。

「いらっしゃいませー」が毎日考えずに口から出てくるだけだと「せーぇ」で済ませてOKらしい。

たまにはカワセミのようなきれいな人を目で追いかけたい。

野に咲くリンドウのような可憐な人を発見してみたい。