家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

死んだものを喰い生きたまま喰う

2013-08-07 06:53:39 | Weblog
今年6 匹目のマムシを捨てておいた。

翌日行くと黄色スズメバチが喰いに来ていた。

皮が硬いのか場所を変えて喰らいつく。

ニクバエも銀バエも集まっていた。

死肉を喰らったり死体に産卵する。

その翌日には丸々無くなっていたから鳥か獣か見えない誰かが喰った。

マムシは私が喰わなくても他の生き物が喰ってくれる。

妻が私を呼びに来た。

車の屋根の上に何かがいると言う。

二人で目をこらして観察した。

「ハチの交尾かしら」と妻は言うが、そうではない。

シオヤアブがジガバチを捕らえているのだ。

シオヤアブはジガバチの背後から忍び寄り羽交い絞めにしたのであろう。

必殺仕置人のように後ろから首筋あたりに太いストローを差し込んで体液を吸うのだ。

全自動のカメラのピントがなかなか合ってくれない。

何度もシャッターを押した。

カメラが近づいても被写体は動かない。

食餌中なのだ。

後ろから自分の体重を利用して車の屋根に押し付けている。

いや、もう死に絶えたジガバチが崩れ落ちていこうとするのを前足で支えている感じだ。

しつこくシャッターを押し近づいていったら、とうとう飛び立った。

だがジガバチを抱えたままだ。

一旦屋根についているアンテナに止まり、さらに飛び立とうとしたとき獲物を落とした。

ジガバチは、やはり息絶えていた。

弱肉強食は弱肉が強者を支えている。