家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

柿渋作り

2013-09-11 07:41:30 | Weblog
食う目的のある柿にはネットをかぶせた。

そうでない柿は、もう取ってしまった。

柿渋を作るのだ。

渋柿の実の熟す前の、つまり今の時期が最適なのだ。

本来柿渋用に使う柿の種類があるらしいが我が家の木でやってみる。

自分たちが植えた木ではなく前のオーナーが植えた木でもない柿の木。

どこからか種が降ってきて自生したオリコウさんだ。

その木に実がなる。

渋柿だからと高をくくっていたら去年はサルが食った。

それも「きちんと食べなさい」と頭を張り飛ばしたくなるように食い残しが多い。

今年は8個の実が取れた。

いろいろなやり方があるようだが私たちは、これらを摩り下ろした。

二人でやれば、わきゃない。

指まで下ろしてしまわないように気を付けた。

特に小さくなってきてからは危険だ。

摩り下ろしたものを一か所に集めて今度は晒し木綿で濾す。

「どれどれ」と私が妻の絞った後を受け持って「エイヤ」と力んだら「べりっ」と布が切れた。

限度をわきまえなかった。

妻がもう一度水を付けて絞り、それも足した。

小さなカメにちょうど一杯になる量が取れた。

柿の搾り汁である。

これを冷暗所に置いておくと、やがて発酵して柿渋ができるというわけだ。

昔の人たちはこの柿渋を防腐剤や防虫剤がわりに使ったようだ。

私も家の軒下や柱の部分に塗料として塗ったことがあるしY爺さんも「オレの爺さんが投網に塗っていた」と教えてくれた。

良い風合いになるため妻は、これを染めに使う。

まだ色も緑で果物の香りがある。

柿渋ときたら猫の糞のようなキツイ匂いだから自宅では作業できない。

1か月で使えるようになる、と書いてあるものもあるから楽しみだ。

今まで購入していたものが自作できるというのは家計にやさしいだけでなく作る喜びがあり、そちらのほうが主たる目的かな。

毎年作れば売れるかもしれないし。

と欲の皮が突っ張る効果も出た。