長男はTBSの番組宣伝をしている。
月曜日夜8時からTBS系列で放映中の「ハンチョウ」もその一つだ。
で、その番組視聴率アップグッズ(黒色のネックウォーマー)が送られてきた。
その中の一枚を持って吹き矢に向かった。
いつも通りの練習より少し刺激が加わったほうが楽しいかなと思って、そのネックウォーマー争奪戦を企画した。
皆快く受けてくれて試合が始まった。
参加者は私以外14名だ。賞品は一枚だけだから6位の人が権利者ということになった。
6位というのは「ハンチョウ」が6チャンネルだからだ。
全員吹き終わったところで的の前に立ち矢を抜かないで待つ。
証拠の前で待つということだ。「満天35点の方いますか?」と私が聞くが誰もいない。
「次。それでは33点の方?」と続ける。
皆は互いに顔を見合わせている。
1位から3位までが決まり次が同点で3人いた。
時間が無くて早退したがゲームには入りたいという人がいて、その人も同じ点数を出してあった。
都合4名が同点だ。
「それでは同点決勝を行います」
と私が宣して3人を近くのレーンに寄せた。
この時点で早退者は出席出来ず失格とした。
「今からは1本勝負です。それでは始め」と合図する。
3人は、それぞれに礼をして作法に則り吹く。
観客は近くに寄って固唾を呑んで見守る。
「パーンパーンパーン」と的に矢が刺さる音が静かな中で3回響く。
3人とも真ん中に入り7点だった。
「おおー」と声が上がる。
面白くなってきた。
失敗待ちの様相になった。
「それでは、もう一回行います。始め」
の合図とともに吹き始める。
今度はそれぞれ点が開いた。
結局女性が、その権利を得て私が授与した。
「あとになって申し訳ないけど私とお揃いなんですが」と言った。
「ええーっ」と言われた。