第2866回で取り上げた江戸しぐさについてのアンケートが昨日取り上げた読売新聞のコラムの中にありました。
8月31日読売新聞
「江戸しぐさ」に関心高く 傘かしげ見習いたい
お互いを尊重し合い、気持ち良く生きるための生活哲学として最近注目を集めている”江戸しぐさ”
江戸時代の公共マナーである5つの江戸しぐさのうち、見習いたいと思うものを聞いたところ(複数回答)、雨の祭の小道ですれ違うとき、お互いの傘を外側に傾けて相手に触れないようにする「傘かしげ」が48%に上った。
すれ違う人がお互いに肩を引きぶつからないようにする「肩引き」(46%)、他人にもさりげなく目であいさつする「会釈のまなざし」(43%)なども多かった。5つのうち、4つで4割を超えており、関心の高さがうかがえた。
年代別で見ると、50~60歳代でいずれの項目とも数値が高いが、20~30歳代も「傘かしげ」「肩引き」は4割を超えた。
こうした結果について、「江戸しぐさ」研究家の越川禮子さんは「世代を問わず、殺伐とした今の社会に危機感があるのだろう」と分析。さらに、「子どもは大人を見て育つのに、手本を示せる立派な大人が少なすぎる。想像力を働かせて相手を思いやり、実行に移す人が増えれば、潤いある社会が戻るはずだ」と期待をよせている。
ここでも日本人の最近のマナー低下に対する危機感が現れているようです。私は「江戸しぐさ」や「肩かしげ」「肩引き」「会釈のまなざし」という言葉は知りませんでしたが、どちらかと言えば当たり前のこととして子供の頃から身についていました。自分でもこんなに気を使って卑屈すぎるのじゃないだろうかと思ったこともあります。
これらは、どこで覚えたのか記憶にはありませんが、もしかしたら祖父あたりに躾けられたのかもしれないし、当時としては当たり前のことだったのかもしれません。意識して覚えたものではないので今でも自然に出来ます。
しかし、私でさえ出来るのですから子どもの頃から躾けられれば誰でも出来るはずです。そんな私も、躾けられていないことや知らないことは当然出来ませんし、できていないことも自覚していないはずです。知らないうちにどこかで恥をかいていると思います。そういう意味では知らないことは強いのですが、やはり知って出来るに越したことは無いはずです。
そう考えると、やはり教育の大切さが思われます。ここは、何年かかっても教育できる体制を整えるべきでしょう。
失ったものを取り戻すのは大変です!