私が待望する電気自動車は残念ながら第2915回で取り上げたキャパシタやバッテリーの画期的な性能アップが実現されない限り本格的に広まることは期待出来そうもありません。
それなら、それまでじっと我慢して待つのかと言えばそれもくやしい。そこで、最近は第2634回や第2863回で取り上げたプラグインハイブリッドを繋ぎとして考えるのはどうだろうかと思っています。
取り敢えずプラグインハイブリッドを採用することにより石油燃料の削減を進め、その間にバッテリーやキャパシタの開発を待ち、開発が進むにつれ順次電気自動車へと変えていくのです。そして、もちろん充電は太陽光発電によります。
しなやかな技術研究会にプラグインハイブリッドの面白い使い方がありました。
Power to the People: Run Your House on a Prius / クリッピング New York Times(ハイブリッド車、プリウスの”もうひとつ”の使い方)
・・・略
それは、プラグインハイブリッド車のことだ。もし、あなたが十分な容量の太陽電池を自宅の屋根に備えているとする。プラグインハイブリッド車は、家庭のコンセントから充電できる機能をもったプラグインハイブリッド車だ。トヨタがこの秋から実証試験を開始するというプラグインハイブリッド車には、最低限のニッケル水素蓄電池しか搭載されないようだが、将来的にはおそらくトヨタがださなくても、サードパーティーが増設用のバッテリーシステムを発売するにちがいない。そうなれば、太陽電池で充電したプリウスで毎日100kmぐらいはモーターだけの走行で通勤や通学ができる。そして、その車なら、停電したときに、自宅の太陽電池で受電し、必要に応じて家庭にも設置されたUPS電源に対して、非常時には十分な電力を”車から供給”することで、太陽光電池による発電、車に蓄電、走行もできるし電力も供給でき、さらにガソリンを調達できれば、より強力なまさにハイブリッドな非常用電源システムを構築することができる。
実際に、こうしたシステムを総合的に考えている人が、広大なアメリカにはいるようです。万が一の時の早期の普及が期待できないようなリモートエリアに住む人たちにとって、また、広範囲の停電対策を考えている企業、研究者の目には、現実的な選択としてハイブリッド車が映っているようです。
ハイブリッドにこんな使い方があるんですね。これはハイブリッドを見直す必要があるかもしれません。キャパシタがまだ実用にならない今、こうした方法で繋ぐのも一つのやり方かもしれません。しかし、ガソリンを使うことには違いが無いので根本的なCO2削減とはなりません。やはり、太陽光発電に究極の電池としてのキャパシタの実用化が待たれます。これこそが世界のエネルギー問題の究極の解決策になるはずです。
生きているうちに見れるかな!