明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



先日ホームページのカウンターが20万を越えた。有り難いものである。私がインターネットに興味を持ったのは1999年に、一人一日、1ヶ月間の個展というものがあり、その様子をネットで配信するということで、会場に置いてあったパソコンを見たのが最初であった。91年から独学でオイルプリントを始め、8年かかって、なんとか人前に出せるようになったか、ということで、その時はオイルプリントを1日だけ披露したのである。(一技術に10年かかると思い知った)今でこそ古典技法に興味をもつ人が増えたが、当時は惨憺たるものであった。日本人は未知のものを前に、まず感じるという運動神経が鈍く、どんな成分で出来ているのか知るまでは感じてなるものか、と無表情である。そして同じことばかり聞かれるので、ホームページを作り、オイルプリントがどういうものか載せたら良いのではと考えたわけである。だいたい人形作って写真に撮ってます、と口に出すたびいってる私がつまらなそうだとウンザリしていたので、説明しないで済まそうとも考えた。 イメージがすべてであり、ホントのことなどどうでも良く、マコトを写す写真という言葉を、蛇蝎のごとく嫌う私は、人形作って写真に撮り、デジタル加工してオイルプリントにするという、ウソの上塗りともいうべき行為に、もっとも愛着がある。そのわりにオイルプリントの新作を発表していないし、オイルプリントで検索しても私のことくらいしか出てこない。これはまったく問題であり、そろそろ再開も考えなければならない。乱歩から漱石までネタは随分たまっている。

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