明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



先日アダージョ12月号表紙を入稿したばかりだが、今のうちに、来年2月号用の資料をチェックしに、江東区内の図書館を回る。某文化センターでは、かつてこの人物の講座を開いたそうだが、そうとうなマニア、○○ガイが集まったそうである。それを聞いて溜息の一つも出るところだが、こと容姿に関しては、研究者を越えるほど、頭の中で自由に動かせるくらいにならないと作れるものではない。 夏目漱石の場合は、写真に写る場合はレンズを見ず、斜に構えると画になると思っていたようで、つまり写真は肖像画の延長である。一方、今回の人物は、写真は記録と考えていたようで、記念写真や、屋外の集合写真、他の人物が様々な方向をむいていても、一人この人物だけは真正面を向いている。ヨソを向いたら撮影者に失礼だといわんばかりである。律儀な性格がうかがえるが、さらに幼少時、晩年、どの写真を見ても、ほとんど同じ表情である。こんな人物の場合、かえってファイトがわく。 本人がブスッとして真正面向いているあいだに、私に色々させられてしまうかもしれない。

過去の雑記
HOME

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )