明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



今回楽しみにしていたのは、羽田から旅客機が飛び立つシーンである。TVCMで観た時、あまりに私の記憶そのままなので唖然とした。母に確認すると、私の2歳の時の記憶であることが判った。私を始めて手放した日なので間違いないという。親戚に連れられて行ったのだが、向う道中おやつに乾パンをもらい、不味かったことまで覚えている。羽田のシーンは、飛ぶ方向から角度、飛行機の大きさまで記憶のままで、見物ポイントがあそこにあったのであろう。日本橋のシーンもよく出来ていて、手彩色の偽カラー絵葉書で目にしていた風景そのままであり、トロリーバスも懐かしく、カメラを動かさずによく見せてくれ、といいたくなるのは前作同様であった。しかし、1作目の続きということで、初めから1作目を越える気はないような作りになっていて、話が簡単で予想が付くのは前作以上で、話がゆるいにも限界がある。2作目こそキツくフンドシを締めるべきであったろう。前回も気になったが、青空のヌケが悪く、つねに光化学スモッグのようにドンヨリとしているのはデジタル技術の問題なのであろうか。東京は空こそ今と違うのに。あそこまで細部にこだわっておいて不思議である。御用とお急ぎのない本日の私は、ノンビリ眺めてきた。

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