明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



前腕部のだるさが大分なくなる。長い物を振り回していればだるくもなる。実際は重くて時代劇のようにはいかない。 子供の頃、ウルトラマン登場以前は、まだチャンバラヒーローが健在であった。近所の国鉄の官舎から、黙っていただいてきた竹の棒でチャンチャンバラバラやっていると、昔剣道を齧ったらしい大人が通りかかり、「そんなんじゃ駄目だよ、オジサンに貸してみな」というのが、一度や二度ではなかった。『オジサン。本当の事なんてどうでもいいんだよ』。TVでは山城新吾の『白馬童子』がピストルの弾を刀で避けていた。 K君のウチに行くと、手塚治虫とは一味違う、お父さんが防空壕に隠していた、という『のらくろ』を読めるのが楽しみで、竹の刀を持って皆で遊びにいった。「外人って目の上の所が出っ張ってるだろ?あれは猿に近い証拠なんだ」。K君のお父さんは、剣豪の話が長いのが玉にキズで、一人減り二人減り、宍戸梅軒の鎖鎌のあたりで『のらくろ』を読み終わった私も行くこともなくなった。  刀の鍔が少々安っぽい。日曜日に富岡八幡の骨董市にいってみたが、正月気分の屋台が未だ出ていて骨董市は出店が少なく、結局ネットオークションで落札。
朝、ワイドショーで制作中のKを特集していた。コメンテーターの一人が、「今の日本を見たら、こんなはずじゃなかった、っていうかもしれませんね」。だから私も笑顔にしていいのかどうか、迷う訳なのである。

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