英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

生きた英語

2006年02月10日 | 実用英語
自分の感覚で定義している“生きた英語”というものがあります。それは、なかなか出会えないものであるため、出会えたときは知の財産を手に入れたようで、とても幸せな気分になります。今日はそんな“生きた英語”に出会えたので、紹介したいと思います。

塾の授業で使う長文読解の題材を、大学入試問題の中から選んでいたときのことです。2003年早稲田大学国際教養学部の長文の中で、aptly named という表現に出会いました。

ジーニアス英和辞典第3版(大修館書店)によると、
aptly
副詞 [通例文修飾]適切に、うまく.
としか書かれていません。例文もないため、どんな場面でどのように使ったらいいか皆目検討もつきません。

しかし、私が愛用している英英辞典 Longman Advanced によると
aptly
adv. aptly named / described / called etc.
(副詞 aptly named / described / called などのように用いる)
named, described etc. in a way that seems very appropriate or right
(適切にあるいは正しく思えるように名付けられた、述べられた)
◆The hotel overlooking the ocean was aptly named The Lighthouse.
(◆海を見渡すそのホテルは The Lighthouse(灯台)という名にふさわしかった。)
と例文まで出ていて、非常にわかりやすく書かれています。

私が思う生きた英語とは、この例のように、日本の英和辞典にはその単語の意味程度しか出ていないが、英英辞典を引くと、何か特定の単語群と結びついて、ネイティブしか使わないような慣用的な表現となっているとわかるもののことです。

私がよく使う“生きた英語”の代表選手として以下のものがあります。

「彼女は英語が上手い。」という英文を言いたい時、多くの人が
She has good skill in English. / She is good at English. / She uses good English. / She speaks English very well.
といった類の文章を思い浮かべるでしょう。もちろんこれらでも通じますが、私ならこう言います。

She has a good command of English.

command of ~ は英英辞典では
knowledge of something, especially a language, or the ability to use something
(特に言語の知識、あるいは何か使うための能力)
と定義されています。まさに、ぴったりの表現です。

留学時代にはこのような“生きた英語”に頻繁に出会えました。日本では遭遇する機会が少ない分、出会えたときの感動は筆舌に尽くしがたい(beyond description)です。

今日もまたひとつ使える英語表現を習得できたため、祝杯のビールを飲みすぎてしまった私です。

コメント (2)
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