英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

“退塾”という名の免罪符

2016年07月16日 | 指導現場にて
「塾に頼らず、自分で限界までやってみたい」

これは、退塾理由で最も多い常套句の一つです。これを理由に退塾した生徒で、その後伸びた生徒はいないと、経験上、断言できます。なぜなら、塾に通っていても限界までやっていないことを自分で認めている発言であり、塾を辞めたからといって、それまで出来ていないことが自分で出来るわけがありません。塾であろうと予備校であろうと通信講座であろうと、飽くまでもそれらはきっかけであり、常に自学の時間を確保し、それを日々継続することが大切です。

自分で限界までやっていないのに、伸びない原因を自分以外に求めているのは、他力本願な思考に支配されている証拠です。

塾に通ったり、定評のある参考書や問題集に取り組んだり、名だたる通信教育をやったり、プロ家庭教師に指導を仰いだとしても、それらはただのきっかけに過ぎません。それらを基にして、日々の小さな努力を積み上げることができてきたか・・・。成績が上がらない理由を自分に求めず、他のせいにすることは簡単なのです。

それまで出来ないないことが、急に出来るようになる。そんな旨い話はありません。

実はこの話、高校時代の私のことでもあります。中学時代と同じ塾に通っていたのですが、高校時代は成績が伸びず、「自分でやってみたい」と言って退塾しました。でも、辞めたからといってそれまで出来ていないことが出来るようにはなりませんでした。自分の弱さを認めたくないが故に、“退塾”という免罪符を自分に与えた感じです。今思うのは、中学時代は強い意志と共に、自宅でもかなりやっていましたが、高校時代はその気持ちが薄れ、勉強が出来ない理由を自分以外に求めていた弱い自分がいました。

結局、その弱い自分に気づくのも自分しかありません。そして、その弱さに気づかせてくれる指導者こそ、本当の師かもしれません。


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