昨日から英語教育関係者やTOEICKERの間で話題に上がっている京都新聞の記事を以下に引用します。
指導力はその先生の専門知識の深さと比例するわけではありませんが、世間が認めるであろう一定水準以上なければ説得力がありませんし、信用問題にもなりかねません。現状がここまでひどいとは思っておりませんでした。まあ、満点を取っても受け続ける人たちも異常ですが・・・(爆)。
しかし、この問題は中学教員だけではなく、むしろ塾や予備校業界の講師に当てはめて考えなければなりません。学校以上に知識を駆使して学力向上の専門性が求められる塾業界の講師たちが同じような状況だとしたら・・・。「先生はTOEIC何点なの?」「先生は英検は何級合格しているの?」と聞かれることにびくついている塾講師は少なくないはずです。そして、英語だけが取り沙汰されるのもまた問題だと思います。数学の教員や講師は数検準1級相当は必要ないのでしょうか。
いろいろと考えさせられた記事でした。
英語教員、TOEIC“合格”2割 京都府中学「資質」はOK?
京都府教育委員会は9日、京都市を除く中学校の英語科教員で、本年度に英語能力試験TOEICを受験した74人のうち、府教委が目標として課した英検準1級に相当する730点以上を獲得したのは16人で、約2割にとどまることを明らかにした。最低点は280点で、500点未満も14人いたという。府教委は「英語科教員の資質が問われかねない厳しい状況だ」としている。
国は、次期学習指導要領で、中学校の英語科の授業は基本的に英語で行うことを盛り込む方向で、2017年度内に中学校教員で英検準1級以上50%という目標を掲げている。
そのため府教委は、本年度から英検準1級以上を取得していない英語科教員に、英語のコミュニケーション能力を測るTOEICの受験を促し、受験料を負担する事業を約750万円かけて始めた。
対象となる50歳未満の教員は約150人で、本年度は74人が受験した。まず昨年6月に試験実施したところ、4人しか達成できなかった。その後、8月と10月に集中セミナーを3日間実施。その後1月までに追加で8人が合格した。ただ受験者の平均点は、1回目が578点、2回目が588点で、セミナーや自習を経ても10点しか上がっていない。
今回達成しなかった教員は、来年度に再受験させるとともに、個別の課題に応じた自習を促し、支援も行うという。学校教育課は「採用試験に受かっているのだから、英語力はあるはずだが、教師生活の中でさびついているのではないか。中学校教員は、多忙化が課題だが、学校にも理解を求め、勉強する体制を整える」としている。
一方、中学教員全体での英検準1級相当の達成率は昨年度の25・8%から34・5%に増えた。
---引用ここまで---
指導力はその先生の専門知識の深さと比例するわけではありませんが、世間が認めるであろう一定水準以上なければ説得力がありませんし、信用問題にもなりかねません。現状がここまでひどいとは思っておりませんでした。まあ、満点を取っても受け続ける人たちも異常ですが・・・(爆)。
しかし、この問題は中学教員だけではなく、むしろ塾や予備校業界の講師に当てはめて考えなければなりません。学校以上に知識を駆使して学力向上の専門性が求められる塾業界の講師たちが同じような状況だとしたら・・・。「先生はTOEIC何点なの?」「先生は英検は何級合格しているの?」と聞かれることにびくついている塾講師は少なくないはずです。そして、英語だけが取り沙汰されるのもまた問題だと思います。数学の教員や講師は数検準1級相当は必要ないのでしょうか。
いろいろと考えさせられた記事でした。