(「自己革新の京都マラソン2025 #3」の続きです)
鴨川の河川敷コースから一般道に戻ると、そこは丸太町通。京都御所もある京都のど真ん中。その先には、長男のアパートもあります。
残り約10km。普段では絶対に走ることができない公道を、他のランナーと一緒に走っている自分。そして、沿道には応援してくれている多くの京都市民と観光客、そしてボランティアの方々。自ずとテンションが上がり、スイッチが入るのを感じました。心肺はもちろんのこと、足にも疲労を感じていません。ランナーズハイに入ったと実感。「よし!ここからだ!」と、気合いを入れてラストスパートに入りました。
33.5km 京都御苑前の丸太町の折り返し地点
35km過ぎにはエナジージェル Mag-on のカフェイン入りを摂取し、心身に最後の活入れをしました。
<32kmからの1km毎のラップ>
~32km 4分27秒
~33km 4分23秒
~34km 4分22秒
~35km 4分24秒
~36km 4分20秒
~37km 4分23秒
~38km 4分27秒
~39km 4分29秒
~40km 4分28秒
~41km 4分30秒
~42km 4分39秒
京都大学の横を走る38~40kmの今出川通の最後の上り坂も4分29秒/kmでクリア。ただこの辺りから、両足の腓腹筋に張りを感じ始めました。このまま走り続ければ間違いなく足が攣って止まってしまうと思い、少しスピードを落としました。41km地点で攣り始めたので、一瞬止まって様子を見て、すぐに歩き始めました。完全に止まると攣り続けてしまうので、とにかく少しでも前に進もうとジョギング感覚で走り始めました。すると少しずつ元の感覚に戻ってきました。
泣いても笑っても、あと1km。GARMINを見たら、3時間10分ギリギリのタイム。とにかくゴールへ向かうしかない。
41.5km過ぎ 冷泉通と東大路通の交差点付近
ゴール直前では例年通り、長男が一眼レフを持って待っていてくれました。油断したら攣りそうな足。でもスピードを緩めると3時間10分が切れそうにない。ゴールの平安神宮の最後の直線。残り100mでグロスのタイムは3時間09分30秒を回っていました。「ここまで走ってきて、3時間10分を切れないのか?それで後悔はないのか?」とにかく足を動かすしかない。
ゴール!グロスタイムで3時間09分59秒、ネットタイムで3時間09分54秒。ついにシュガーカット(3時間10分未満)を達成!自己ベストを3分19秒、昨年のコース自己ベストを7分03秒更新する激走でした。ゴール直前の激走と、直後に右足が攣り始め、医師とトレーナーに介助される私の姿が京都マラソンの公式YouTubeで見られますので、是非ご覧ください(^_^;)
昨夏以降、重度の貧血に悩まされ、11月の松本マラソン2024後には妻に「走っていて苦しいだけで楽しくない。マラソンをやめようと思う」とまで言っていました。その時は、苦しさの原因がトレーニング過多による貧血だったということも分かっていませんでした。貧血の診断が下った11月下旬からは治療に専念し、トレーニング内容、フォーム、食生活などすべてを見直して取り組んできました。ゴール後、この3ヶ月間が間違っていなかったと証明でき、路傍で独り泣いてしまいました。
その時は辛く苦しくても、乗り越えたその先に、素晴らしい結果が待っている。努力は嘘をつかない。自身10回目の節目のフルマラソンとなったこの日は、偶然にも53歳の誕生日。自分への最高のプレゼントとなりました。
(「自己革新の京都マラソン2025 #5」へ続く)