11日㈮、衆議院議員選挙が週明けから始まるため、準備作業が進んでいる。市会議員さん方にハガキやポスター、個人演説会、街宣ルート策定等の準備をお世話になっている。
夜はふしみやにて、大義の会(四方八洲男会長)に出席した。今日のゲストは龍谷大学副学長(政策学部教授)の深尾昌峰さん。
深尾さんは大学卒業後、きょうとNPOセンターの事務局長を務められた、京都における「NPOの第一人者」であり、おそらく日本でもその草分けの重要な一人だと言える人物だろう。
私は20代、30代前半に何回かお目にかかって話をしたことがあった。世代も同じ(私は昭和49年3月生まれで彼は10月生まれ)で、またNPOや社会づくりに対する考え方にも同感できる部分が多かった。最初は、たしかITビルで講演を聴いてその内容に感激し、トイレ休憩の15分ほどの間に語り合って意気投合した覚えがある。
そういう縁もあって、深尾さんの講演の進行役をさせてもらったが、自分でも驚くくらい、懐かしい20代の頃の熱情がよみがえってきた。
当時の私は政治家になることを模索していたので、NPOが行政の仕事を全部担う存在になるだろうと思っていたし、NPOが社会を大きく変えることになるだろうと考えていた。今もその想いは変わらないし、福知山公立大学の前々身の京都創成大学で「NPO論」の授業を担当し、学生にそれを話していたこともある。
また、NPO法人あやべ福祉フロンティアを1999年8月に設立したが、当時同じく理事を務めていたNPO法人どんぐりの家(現在は社会福祉法人)と共に京都府北部で第1号となるNPO法人であり、京都府全体でも19番、20番という早い設立だった。
20年前の講演会で深尾さんが「今は大学を出た息子さんがNPOに就職すると聞くと親御さんは心配されるだろうが、いずれそれは当たり前の時代が来る」とおっしゃった言葉が印象に残っているが、実際に10年ほど経つとそういう時代になっていた。
これからは「政治」「行政」「企業」「大学」「地域コミュニティ」の境界がなくなっていくという見方も二人で共通する考え方だ。
「企業のことを考えない政治家」「地域コミュニティを無視する行政」「地域と関係を持たない大学」という言葉が成り立たないことは誰でも分かるだろうが、「政治に関心を持たない企業」も成り立たない言葉であることに気がついている企業人はどれだけいるのだろうか?
今日は新しいキーワードとして、「インパクト投資」という言葉も出てきた。企業の地域貢献がこれからは「慈善事業」から「インパクト投資」に変わっていくのだろう。
食事を挟んでの質問タイムでは、活発に意見交換がなされた。初参加の戸村聡里くんからは「綾高旅街道」の企画説明もあった。
「ヤンキーは地域の宝」という発言もあった。今はバイクの暴走にエネルギーが向いているとしても、いずれそれが地域社会への貢献に向けば、たしかに地域にとっての大きな力となり、「宝」であろう。
久しぶりにNPOの熱い議論を交わすことができて、アドレナリンが出まくった気がした。やっぱり、ここだし、大事なのは「熱量」だと感じた。
深尾さんにも「私も最近はNPOの現場から少し距離を置いていましたが、同世代として、再度、一緒に何かやっていきましょう!」と提案し、同意していただいた。
非常に有意義な楽しい夜だった。