平塚美術館「ARTIST IN SHONANⅡ 9月17日~11月27日」へ行ってきた。
高良真木、内田あぐり、石井礼子の作品展である。
高良さんの生存中最後の個展に出かけられなかったので、画集の表紙にあった、孤独そのものの絵を見たいと思ったのである。でも、それはなかった。
昭和31年ごろの作品が数点並んでいた。心象風景だ。この時期の作品ははじめてみた。高良さんの絵、全体にいえることだが、真面目そのもの。若いときの作品は、ひたむきさがよく出ている。作品を見ていると、当館蔵とある。ということは、ここにある作品は寄贈されたものなのだろう。私が所蔵している高良さんの絵(どっかにしまってある)も探して、痛んでなければ寄贈してもいい。高良さんが、初めて現代画廊で個展を開いたとき買ったものだ。
内田あぐりさんは日本画家、武蔵美の先生だ。作品はどうも好きではないが、迫力は買う。特に何枚もの紙に水彩でスケッチしてあるものは、動き、リズム、迫力があり、とてもよかった。石井礼子さんは目が疲れた。表現の自由とはいえ、漫画チックでこれも絵なのか、といった感じ。いっぱいいる猫を捜すようにしてみていた。
パレットでお茶を飲んで、秋晴れの、とはいえ、水分たっぷりの春のような空を写して、眠そうな海を眺めながら湘南道路を走ってきた。帰り、小田原で床屋により髪を切って、ちょっと買い物をしてきた。
出がけ前、季節はずれのみんみんの声を聞いた。お相手はまだ生きているのかなぁ。心配になる。