左手のためのピアノコンクールが開かれ、その密着取材が放映されていた。papasanを呼んで一緒に見た。コンクールはアマ部門とプロ部門に分かれていた。
左手のためのピアノ曲と言ったら、ラヴェルの「左手のためのピアノコンチェルト」を思い浮かべる。第一次世界大戦で右手を失った、当時の名ピアニスト(名前を忘れた)の依頼でラヴェルが作曲したものだ。とても左手だけとは思えないような華やかなドラマティックな曲である。脳梗塞だか脳溢血だかで倒れ、右手がきかなくなった館野泉さんが弾いていたのを思い出す。へ~、ブラームスもバッハを左手用に編曲しているんだ。しらなかった。
アマはリハビリでピアノを始めた人たちが多かったがプロは、輝かしい活動中の途中からの人たちが多かった。どちらにしても右手がきかなくなったことは、単なる肉体的な苦痛だけではなく、精神的にも絶望のような苦痛だったろう。大いなる葛藤、それを克服してさらに上を目指すことは、生きがいであり、希望でもある。頑張って、と声援するばかり。
ラヴェルを弾いたのはタイからの参加者だった。コンチェルトなので伴奏がついた。彼が2位に入った。
演奏後参加者全員が一堂に会してた。そしてハンディを持つのは一人じゃない、仲間がいると、よろこびあっていた。これはさらにいいねぇ。