2階では世界報道写真2006が開催されているが、こちらは3階で7月22日~9月10日まで。
50周年記念展なので、この50年を振り返っての報道がまとめられている。ほとんど報道写真を載せてある雑誌を探し出して、展示してあるのだが。報道規制もあるので、その写真を探すのも困難だったそうだが。
私の生きてきた時代だ。まして報道写真は興味があったから、よく見ている。だから知っている写真が多い。とはいえ、もう太平洋戦争の写真はない。私自身はショッキングな殺戮場面には遭遇しなかったが、戦後は知っている。身近に餓えはあった。上野駅にたむろしていた戦災孤児たち、もう生きてはいないだろうなぁ。そんなこともダブった。
安保反対闘争の写真があった。まさに私の学生時代である。あの時はまだ学生達は自分達が日本の将来を背負って立つのだという意気込みだけはあった。それがいつしかセクト化し、学生達は政治意識を失い、ノンポリ化してしまったのだ。自分さえよければいい、と。
資料としてはいろいろ考えさせられる展示だったが、写真という点では、訴える力は、実物の写真にはかなわない。もっとも私はこのほとんどの写真を見てはいるのだけど。