日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

観客の姿にも注目-野球の応援-

2006-10-28 22:54:27 | スポーツ
コメントを下さったカミナリ弟さん、ありがとうございました。
今日の中日新聞の夕刊一面「ニュースインサイド(WEB版での記事掲載はなし)」でも、日本ハムの北海道人気について掲載されていた。
記事のアタマでは、敗れた中日ファンが「にわかファンばかり」というコメントをしていたが、ファイターズが北海道に移転してきてからわずか3年。これからもっと野球の楽しさを知り、チームを応援するようになるだろう。
それに比べ・・・名古屋=中日ファンというイメージがあるようだが、実は「隠れジャイアンツ、タイガース・ファン」が多い。
周囲の野球ファンの半数以上は、ドラゴンズ・ファンではない。
対戦カードによって、名古屋ドームの観客動員数が大きく変わる、と言われていたと記憶している。
それが、セ・リーグの特定球団の人気におんぶに抱っこしてきた結果なのだろう。
何より、観客の姿に注目してほしい。
と言うのは、札幌だけではなく福岡などの試合を見てみると、実に女性や子供たちの姿が目立つのだ。
特定の私設応援団が応援を仕切り(多くの場合、仕切り役は中年の男性)、自由に応援の輪に入っていける雰囲気がなかったのが、これまでの野球の応援スタイルだった。
そのことを考えると、ファイターズなどの応援の雰囲気は、異質な感じがするのではないだろうか?

確かに、ファイターズの場合新庄選手と言う「スター選手」が、チームの人気を牽引してきたはずだが、今では『劇団ひちょり』とも言われる森本選手など、「新庄チルドレン」(こういう、言葉があることを知らなかった・・・恥)と呼ばれる若手選手にも人気が集まりはじめ、何より球場に来てコンサートのような臨場感」を楽しむことを多くの人が知ってしまったのが、ファイターズ等、地方のパ・リーグチームの強みなのではないだろうか?

一つ思い出したことがある。
それは、Jリーグ・アルビレックス新潟のファンの姿だ。
「サッカー不毛の地」だった新潟だが、今や熱狂的なサポーターで知られる浦和レッズよりも、ホームスタジアムである新潟スタジアムでの観客動員数を上回っている。
レッズと大きく違うのは、観客の大半が家族連れであるということ。
おじいちゃん、おばあちゃんに連れられて小学生が、試合を観戦に来ているという姿が、実に多い。
決して、スター選手がいるわけではない。
でも、新潟の人にとっては「アルビレックス」と言うチームが誇りであり、その応援をホームスタジアムでするということは、コンサート以上の臨場感ある素敵な場所なのだ。

アルビレックスがJリーグに昇格した頃、「新潟現象」とまで言われた。
それまでの、「サッカーは、若い人たちが観戦するモノ」という意識を大きく変えからだ。
同じことが、ファイターズやホークスなどに起き始めているのではないだろうか?
「スポーツ・マーケティング」という視点からみれば、とても興味深い「現象」が起き始めているように感じる。