日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ユニクロの低価格ショップ

2006-10-13 23:49:06 | ビジネス
Yahooのトピックスでも、アップされていたユニクロの低価格ショップが、今日オープンした。
既に、ユニクロサイド(=ファーストリテーリング)から、プレスリリースがされていたので、「あ~、やるんだ・・・」程度にしか思っていなかった。

今日のオープンは、初日ということもあり大行列が出来るほどの賑わいだったようだが、「低価格」だけで、お客様を惹きつけ続けることは難しいだろう。
確かに、100円ショップよりも安いソックスなどは魅力的だが、その「低価格馴れ」することのほうが、怖いような気がする。

今日一部テレビのニュース番組で、社長であり会長である柳井氏は「2週間程度で、商品が次々と入れ替わるので、『買いたい!』と思った時に購入できる価格設定をしている」という趣旨のことを話していた。
おそらくユニクロの狙いは、そこにあるのだろう。
在庫を持たずに、売り切ってしまうことで価格を抑え、常に一種の商品飢餓状態を作ることで、ブランド維持をしていくという考えなのではないだろうか?
実際、海外では若年層向けの低価格帯のセレクトショップでは、そのような方法でブランド維持に成功しているところもある。

問題なのは、「常に新鮮な商品が売られているのか?」ということだ。
手っ取り早い方法は、「同一デザインによる限定色展開」なのだが、それだけでは生活者は飽きてしまう。
多少の手直しデザインでは、「新鮮な情報」とは言いがたい。
毎シーズン、猫の目のようにクルクルと変わるファッショントレンドを、追いかけ続けるにしても、今度は生活者のほうが疲れてしまう。
トレンドとコンサバティブ、価格と品質というバランスがいずれにしても重要なのではないだろうか?

先に書いた、海外における若年層向けの低価格帯セレクトショップなどは、全国展開をしていない。
その意味で「その場所に行かなくては、商品を購入することが出来ない」という「レア感」がある。
それに対して今回のユニクロの新ブランド「g.u.」は、関東・関西で50店舗の展開予定をしている。
この全国展開というのも、「どうなのだろうか?」と疑問がある。

今回は、子供服とその親をターゲットとした商品を中心に販売しているようだが、果たしてご祝儀的人気が終わってから、どうなるのか?