日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「赤福」製造日偽装の新たな展開

2007-10-14 22:18:17 | アラカルト
「赤福」の製造日偽装は、新たな展開をし始めたようだ。
今日の中日新聞のWEBサイトに、食衛法上「問題なし」 消費者とズレ 「赤福」偽装で三重県と言う記事が、掲載されている。

記事を読むと、約10年ほど前、「赤福」から伊勢の保健所に「衛生上問題は無いか?」と言う確認をしたところ、「問題なし」という回答を受けていたと言うのだ。
食品衛生を管理・監督しているはずのトコロで、「大丈夫」というお墨付きをもらっていた、と言うのはこれまでの「不二家」や「白い恋人」などとは大きく違うところだろう。
まさか「赤福」だから「問題なし」と連絡してしまったわけではないとは思うのだが、どうも素人=生活者からすると解せない。

記事中にあるように、「管轄外だから」という理由で「問題なし」と連絡をしていたとすれば、一体何のために「消費期限」が設定されているのか?と言うことになってしまう。
保健所のシゴトというのは、「食中毒を出さないための、衛生管理指導だけなのか」と言うことになってしまう。
食品の衛生管理には、消費期限はとても重要なコトだと思うのだが、一体誰が「JAS法」を管理・監督しているのだろう?
実際の食品を扱わない監督官庁が、担当しているということなのだろうか?と、多くの生活者は疑問に感じるのではないだろうか?
少なくとも、私は「食品衛生・管理」の中に「消費期限」は含まれることだと考えているし、その監督・指導をするのは保健所だと考えるのだ。
実際には、農政局が「JAS法」の監督官庁で「消費期限」などの監督・指導をしているようなのだが、いくら「JAS法」は「安心の法」で、保健所は「安全」を管理・監督・指導しているというコトらしい。
とすれば、似たようなシゴトを二つの官庁で行っている、というコトになるのでは?

担当保健所のインタビューを読んでみても、理解も納得もできない生活者の方が多いのではないだろうか?
10年余り前には、余り気にされなかった「食品の安全・安心」のかも知れないが、余りにも自分たちのシゴトを杓子定規に、考えているようにしか思えないのだ。
このような発想は、「セクショナリズム・縦割り行政の弊害」と言うコトになるのだろうが、それにしても・・・生活者の今を余りにも見ていないような気がする。

企業はもちろんだが、地域行政と言うのは生活者にとって一番身近なトコロだと思うのだ。
そこで、「生活者の気持ち・考え」というモノを理解していないとすれば、一体どんなシゴトをしているのだろう?と、多くの生活者は疑問に感じるだろうし、行政に対しての不信感を募らせるばかりなのではないだろうか?

国~地方まで、行政に対して様々な不信感が、生活者の間に蔓延している。
そのことをもっと敏感に感じ取れる「感覚・感性」を、持つ必要があるのではないだろうか?