日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ペットボトル入りワインはアリか?否か?

2009-11-19 21:00:33 | トレンド
今日が、ボジョレーヌーボーの解禁日だったようで・・・。
ワインと言うより、アルコール全般を殆ど口にしないので興味もさほどなかったのだが、今年のボジョレーヌーボーは、美味しさだけではなくイロイロな話題を提供しているようだ。

それが、「ペットボトル入り低価格ボジョレー」。
イオンやメルシャンなどが、1,000円を切るボジョレーを販売しているのだが、その価格を下げることが出来た理由が「ペットボトル」だったようだ。
通常のビン入りに比べ、当然のコトながら軽量化ができ、その分運送コスト+CO2削減が出来た、と胸を張るのは輸入元の企業各社だ。
当然のコトながら、今までの2/3~半額程度の価格で購入できると、ワイン好き(ボジョレーファン?)は、歓迎のようだ。

しかし、どうやら本国の生産者はさほど歓迎していないようだ。
今日の産経新聞のWEBサイトに、ヌーボーに冷や水?「ペットボトル入り禁止を」と生産地代表者と言う記事が掲載されていた。
生産者側の、「ビン入りでなくては、品質が維持できない」という主張も、わからないわけではない。
そしてペットボトルを採用した企業側の、「品質の劣化がないような容器を使っている」と言うのも、確かだろう。
何故なら、ワインは微妙な温度変化で、味が変わってしまうと言われているからだ。
ワイン好きの方などは、自宅にわざわざ「専用ワインセラー」の代わりになるような、「ワイン専用冷蔵庫」を持っている人も多いと聞く。
とすれば、この問題の本質的なトコロは「伝統と需要の掘り起こし」と言う、異次元の話によるモノかも知れない・・・と言う気がしている。

実際、お酒の量販店などに行くと紙パック入りの1lワインなどが堂々と売られているし、日本酒などもビン入りから紙パックまで様々な容器に入って売られている。
アルコール度数の高い焼酎などは、ペットボトルで売られている場合もある。
それだけ「手軽に買えるように」と言う、工夫の現れのような気がするのだ。

そして、今回のペットボトルを採用した背景には、一時のようなボジョレー熱が冷めたコトに対する、販売企業側の掘り起こし策だったように思えるのだ。
実際バブルの頃~10年ほどは、ボジョレー解禁にあわせ、ホテルなどで一種のお祭り騒ぎのような感じで、飲まれていた。
それが、厳しい経済状況とともに人が離れ、家飲みへと変化していく中での一つの策だったように思えるのだ。
事実、今日の夕方のテレビのニュースなどを見ていると、1,000円を切ったペットボトル入りボジョレーヌーボーを、2本・3本と買っていく人の姿が映しだされていた。
それが、今の日本のボジョレーの現実なのではないだろうか?

さてさて、今夜どれだけの人がボジョレーを開けているのだろうか?
私は、番茶を飲みながらこのエントリを書いているのだが・・・。