日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

F1はどうなっていくのだろう?

2009-11-04 22:24:59 | マーケティング
今日、トヨタがF1からの撤退を決めた。
その前には、ブリジストンがF1へのタイヤ供給の撤退を決めている。
ホンダは昨年に、撤退を表明している。
これで日本の自動車メーカーは、F1から完全撤退というコトになる。
しかしこのF1撤退は、何も日本の自動車メーカーだけに限った事ではないようだ。
ドイツのBMWも、撤退を発表している。

今日、記者会見をしたトヨタは「経営環境が厳しい」というコトのほかに、「事業環境の変化」を上げている。
時代はF1ではなく、エコカーの時代というコトなのだろう。
これから先、自動車メーカーはガソリン車からEV車への技術開発へと、シフトしていくというコトだろう。

以前、F1という場所は単なる「カーレース」という場所ではなく、「自動車の実験場」とも言われていた。
それは、F1で開発されたエンジン技術を一般車へと応用され、「速く・快適に」というクルマの楽しさを進化させる原動力の一つとなったからだ。

それが「環境重視」という社会変化により、技術開発の中心がEV車へとシフトしつつあるというコトなのだろう。
そればかりではない。
F1仕様のエンジン開発には、億を超す資金が必要だと言われている。
厳しい経営環境が続く中では、その開発費そのものが参加企業にとって大きな負担となっているのも、事実だろうし、本当の撤退理由はそこにあるのではないだろうか?
それはそれである意味、しかたの無いコトかもしれない。
そしてその流れは、止めることは出来ないと思う。

ただ気になるのは、F1という「カーレース」がどうなっていくのか?というコトだ。
私はF1のファンではないが、「クルマ文化」に与えた影響は多大なモノがあったと思う。
それは「カーレース」というモノというよりも、「モータースポーツ」という一つの文化だったと思うのだ。
その文化が終焉を迎えるのかも知れないと考えると、残念な思いと、このままで良いのかな?という疑問がある。

EV車の技術開発の実験場としての新しい場所が必要となったとき、新しいカタチのF1ができることが、新たな「モータースポーツ」という文化を生み出すコトを願っている。