日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

民間・元国営企業・公務員・・・恵まれているのは?

2009-11-24 21:18:18 | 徒然
夕方のニュースで、穴吹工務店の倒産が報じられていた(紹介記事は日経新聞)。
景気悪化に伴い、マンションの売上不振が要因というコトのようだ。
倒産までには至っていないが、厳しい経営を強いられている企業は、建設業だけではなくあらゆる業種に共通しているコトだろう。

一方、事実上の倒産状態にありながら倒産していない企業がある。
ご存知の通りJALだ。
昨日、現在年金を受給しているOBを集めての説明会が行われたようだが、どうやらOBの反発は、なかなかのもののようだ。

確かに、これまでの生活水準を大幅に下げることになるのだから、簡単に「そうですか。分りました」とは、言えないだろう。
だが、現実には倒産企業となっているのだから、その点だけは十分に理解して欲しいと思うのは、投入される税金を払っている納税者側の考えだろう。
むしろ、多くの生活者は「生活水準を下げる」と言うか「生活スケールを小さくして、生活をしている」というのが、現実なのではないだろうか?
それは年金生活者だけではなく、現役世代であっても同じだろう。
事実、先日「いい夫婦」の日に発表された夫婦のお小遣い調査では、夫・妻ともに減っていた。
様々な事情があるとは思うのだが、やはり恵まれているのでは?と、感じている人も多いのではないだろうか?

そして、もう一つ気になる話題があった。
それは、来年1月に廃止が決まっている、「社会保険庁職員」の再就職先のコトだ。
多くの社会保険庁職員は、この1月に発足する「日本年金機構」へ移る予定となっている。
しかし、分限免職となった職員については採用しない方針になっていた。
「分限免職」と聞いても、よく分らない気がするのだが、なんと言うことはない民間企業でいえば「職務不適格者」と判断された人たちのコトだ。
それが、今だ再就職先が見つからないその人たちを、年金機構などで臨時職員として雇用する(して欲しい)と言う。
このニュースを聞いたとき、「公務員と言う人たちは恵まれているな~」、と感じたのは私だけではなかったはずだ。

民間企業であれば、事業再編で真っ先にリストラの対象となり、「再就職は、自力でお願いします」と言われオシマイ、と言うのが当たり前だろう。
いくら労働組合が、頑張ったとしても「能力的に、職務に適さない人を雇えるほど、企業体力は無い」の一言で終わってしまう話だ。
今日、倒産をした穴吹工務店の社員さんたちからすると、「信じられない!」と言う気持ちなのではないだろうか?

そうやって考えると、やはり国に近づくだけ待遇などは恵まれている・・・と言うコトになるような気がする。
それで「生活者を意識した」政策も事業戦略も、無理と言う話だ。