日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ネーミングの妙

2009-11-22 21:41:26 | マーケティング
今年最後の3連休。
紅葉狩りにお出かけをされた方も、多いのではないだろうか?
そして、遠出には「お土産」がつきものだが、そんなお土産のニューフェイスが話題になっていると、今日の讀賣新聞のWEBサイトにあった。
そのお土産が「タコぷりん」と言う、宮城のお土産だ。

「タコぷりん」と言っても、お菓子のプリンのようなカスタードのプリンに、タコが入っているのではない。
商品写真を見る限りプリンというよりも、キッシュのようなお菓子のようだ。
キッシュと言うのは、パイ生地の中に野菜やベーコンなどが入ったグラタンのような、お惣菜パイのコトだ。
フランス家庭料理として、人気のあるお料理でもある。
だいぶ前、キッシュ専門店がグルメ雑誌などに登場し、話題になったこともあったように記憶している。

このお菓子に似たお菓子が中国にもある。
名前は「蛋撻(タンター)」もしくは「鶏蛋撻(チータンター)」と呼ばれる、お菓子だ。
この名前を聞いて、どんなお菓子を思い浮かべるだろうか?
実は、この中国菓子の別名は「エッグタルト」。
「エッグタルト」と言われると、直ぐにどんなお菓子なのか思い出される方のほうが多いのではないだろうか?(男性は少ないかも知れないが・・・)。
私の場合、偶然中華街の点心専門店で初めて「エッグタルト」を食べた時、「蛋撻」という名前のお菓子として、紹介されたことと(発)音の面白さもあって覚えたが、今では「エッグタルト」の方が、一般的には知られている名前となっていると思う。

おそらく、このお土産を作った製菓会社もそれを考えたのでは?と、思ったのだ。
もしかしたら、キッシュと言うお惣菜パイを余り知らなかったのかも知れないが、それでも柔らかでフワフワした食感をイメージしやすいのは、キッシュではなくプリンのような気がする。
何よりも「タコ入りプリンって?」と、興味が湧く。
その意味で「ネーミングの妙」という気がするのだ。