日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

面子にこだわると、組織力が落ちる?

2010-11-12 12:31:40 | ビジネス
「尖閣諸島中国漁船衝突 ビデオ流出事件」で、1週間が終わりそうだ。
この事件で、流出をした海上保安庁職員の行動については、司法の判断と言うコトになりそうだ。

ただこの事件の一連の流れを見ていて、とても気になるコトがある。
それは、官房長官の仙石さんの態度と発言だ。
ニュースなどで見る仙石さんの態度や発言が、どこかヒステリックに感じるのだ。

「ヒステリーは、女性が起こすもの」と、思っていらっしゃる男性諸氏がいらっしゃると思う。
私の経験から言えば、「男性のヒステリーは、女性の比ではない」と感じている。
一旦「地雷原」を踏んでしまうと、延々とヒステリー状態が続き、周囲に当り散らすだけではなく、罵倒までする。
とにかく周囲にとっては迷惑千番。
そこまで仙石さんの態度や発言は酷くは無いのだが、「俺の面子をどうしてくれる!!!」と言う雰囲気がプンプン漂っているように感じるのだ。
どうやら男性のヒステリーは、「自分の面子を潰された」と感じる時に起きるようだ。

では、仙石さんにとって潰された面子とは何か?
それはやはり「尖閣諸島中国漁船衝突事件」での、一連の政府の行動に対する外交判断だろう。
ご本人は「ベスト」だと思ったことが、「ベストとは程遠い結果」となってしまったコトで、ご自身が不安になっていたトコロに、厳重機密としたビデオがyoutubeと言う媒体で全世界に発信されてしまったのだ。
テレビや雑誌・新聞などであれば、「どこの社がスッパ抜いた!」と怒れば何とかおさまったと思うのだが、ネットと言う方法やyoutbueと言う媒体であったコトなどが、仙石さんをヒステリックにさせているように感じるのだ。

しかし考えてみれば、仙石さんのような人は、どんな組織にもいるのではないだろうか?
自分の面子にこだわり、知らず知らずのうちに周囲に迷惑をかけてしまっているような人だ。
問題なのは、周囲にとって迷惑なだけではなく、士気も下がると言うことだ。
「どうせ、あの人に言っても、自分の面子ばかりで・・・」と、部内の人間がその人の顔色をうかがうような仕事しかしなくなる可能性が高い。
本来組織が目指すべきコトではなく、ご機嫌伺いが仕事になってしまう可能性がある。
その様なコトは、企業と言う組織にとってマイナスにはなっても、プラスになるコトは無い。

人の上に立つ人間だからこそ、ご自分の面子に対するこだわりを、時には捨てる勇気が必要だと思うのだ。