日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

腹巻とパッチで、あったかメンズ

2010-11-29 12:38:00 | トレンド
この冬、男性用腹巻が人気だと言う。
トリンプでは「スロギーメン」と言うシリーズで、販売し一部品切れ状態となっているらしい。
他にもユニクロや一部大手スーパーなどでも、発熱繊維素材の腹巻を発売している。
ユニークなところでは、三洋電機のエネループシリーズの「充電式ウェストウォーマー」だろう。
こちらは「腹巻」と言うよりも、「ベルト」という感じだ。

この男性用腹巻人気の火付け役となったのは、「ほぼ日ハラマキ」だと思う。
この「ハラマキ」を発売した頃だったと思うのだが、「ほぼ日ストア」を運営している糸井重里さんが、「お腹が冷えるので、周囲の人に聞いたらお腹が冷えると言う人がいっぱいいた」と言うようなことを話していたような記憶がある。

数年前から女性の間では、「毛糸のパンツ」が流行し、その流行と平行するように「ハラマキ」が流行っていた。
その背景に何があるのだろう?と考えると、やはり短いスカートやローライズのジーンズがあるのでは?と、思っていた。
そんなファッションの流行と共に、「毛糸のパンツ」や「ハラマキ」が、ファッショナブルになり、若い女性たちにも受け入れられるようになってきたのでは?と、思っている。
もちろん、その前の「ババシャツ」が市民権を得ていたコトも、受け入れられやすい環境だったように思うが。

ところで、男性の腹巻と言えば昭和30年代の頃は、オールシーズンのものだったような記憶がある。
夏でも、近所のおじさんは「ステテコ+腹巻」と言う姿で、庭の水やりをしていたような記憶があるのだ。
映画「寅さん」のあの姿はテキ屋さんの姿ではなく、ごく普通のおじさんの姿だった。

それが、高度経済成長と共に姿を消し、いつの間にか「腹巻」は忘れ去られ、やくざ映画か「寅さん」で見る程度になった・・・。
でも、子どもの頃「男の子のほうが、お腹が弱い」と聞いたことがある。
だから、男の子は夏でも「金太郎腹巻」をして寝ないと、お腹を冷やしてしまうと・・・。
その意味では、現在の「男性腹巻人気」は理にかなったモノだと思う。

それだけではなく、3年ほど前から「パッチ=ズボン下」も復活の兆しが見えはじめている。
ウォームビズの影響もあるとは思うのだが、発熱繊維などの開発で薄くても暖かく、着圧機能などが加わったことで、抵抗感が無くなり始めたようだ。

とすれば、今まで男性諸氏は寒いのを相当我慢していたのだろうか?
それも「カッコ悪い」と言う理由で。
それが「ウォームビズ」と言うだけではなく、昨今の「体を温める健康法ブーム」に、オシャレ感+機能が加わり、腹巻人気となっているのだとしたら、この人気に乗って「あったかメンズ」を目指してみるのも悪くないと思うのだ。