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もっと注目しても良い?日本の映画界-モノづくりの意味を考える-

2011-01-27 21:49:19 | ビジネス
先日、米国アカデミー賞のノミネート作品の発表があった。
今回は、残念なことに日本の作品が選ばれなかったのだが、既にハリウッドではリメイクのオファーがきている作品が「日本代表」として外国映画部門のノミネート候補として上がっていた。
その作品と言うのは、昨年封切られ大ヒットした松たか子さんが主演の「告白」だ。

私は映画を見ていないので、ストーリーやその映像表現などは知らないのだが、公開時には相当の頻度でテレビCMを見たので、大ヒットした映画なのだろう・・・と、思っていた。
その作品を、アカデミー賞のノミネートされる前からハリウッドの映画製作会社が、リメイクするためオファーを出していた、と言うのは少し驚きだった。

しかし考えてみれば、日本の映画作品が米国でリメイクされ大ヒットした例は、過去幾つもある。
最近では、「リング」などの作品がリメイクされ、話題になった。
そのことを考えれば、さほど驚く必要はないのかも知れない。

そんな話題を聞いて感じたことがある。
それは「日本の映像表現のこだわり」や「ストーリー展開=物語性」など、とても凝ったモノが多いというコトだ。
今回の「告白」にしても「リング」にしても、映画としては「恐怖映画」と呼ばれるモノだろう。
ところが、日本の「スリラー映画」には、スプラッター映画のような場面がほとんど無い。
逆に「心理的恐怖」を与えるのが上手い、と言うのが日本映画の特徴なのかも知れない。
原作自体にスプラッター映画のような場面設定がされていない、と言うコトもあるとは思うのだが、「物語+映像美」で、観客の気持ちに訴えかけるような緻密さがあるのでは?と、感じている。

その様に考えると、「日本のモノづくり力」というのは、多面的且つ複合的に底力を持っているような気がする。
「モノづくり」というと、工業製品のようなコトばかり考えがちだが、映画などの得インタティメントの部分も「モノづくり」なのではないだろうか?
海外の市場で勝負するのであれば「工業製品」を中心とした「モノづくり」でばかりない・・・と言うコトを考える必要があるように思う。