日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

輸出できるモノがまだある日本

2011-01-17 19:22:12 | ビジネス
昨日「輸入大国・日本」というテーマで、エントリをした。
でも、まだまだ日本には輸出できるモノが沢山あるのでは?と言う気がしている。
その一つが「おもてなし文化」だ。

日本では頭打ち(と言っては失礼だが)となってきているユニクロだが、ファッションの本場・パリ店では連日行列ができるほどの人気だと言う。
その理由は、「店員さんの態度」。
ユニクロでは、「日本式接客教育」というモノが徹底されていると言う。
「日本式接客教育」というのは・・・。
例えば、カード決済をしたお客様に、両手でカードを返却する、と言ったことだ。
他にも、丁寧な挨拶や売り場案内など、日本では当然・当たり前と思っている接客態度が、フランス人にとっては「とても丁寧で、気持ちが良いモノ」として受け入れられている、と言うコトのようだ。

昨年の夏頃から、FMのラジオCMで「世界に伝えたいな、日本のおもてなしのこころ」という内容のモノがある。
ラジオCM自体は、そんな一言で終わりになるようなモノではなく、15秒程度はあったと思う。
その一つは和食では当たり前となっている、薬味などの「天盛り」などに込められた「相手を思いやる何気ない心遣いの表現」と言ったことだったように記憶している。
「日本料理」に付き物の「天盛」の意味は、見た目の美しさだけではなく「まだ誰も箸をつけていませんよ。あなたのためのお料理ですよ」というコトを表現している、と言うコトだ。
他にも、来客時間の直前に打ち水をしお客様を出迎えると言う事も、客人への心遣いとしてあげられていたように思う。

先日書店で見かけた香山リカさんの「気だてのいい人」宣言!という本の帯に「お先にどうぞ」という言葉があった。
考えてみれば、日本の文化の中には「チョッと引いて、相手を優先させる」というコトもあった。
数年前に流行した(?)「江戸しぐさ」の一つだ。
そんな、チョッと優雅で心遣いのある仕草など、すっかり今の私たちが忘れかけている「日本の文化」が、もしかしたら新しい「輸出産業=ソフトパワーの輸出」というコトになるのかも知れない。

麻生さん以来、「日本の文化輸出」となるとマンガなどのサブカルチャー的なモノばかりが注目を浴びているが、一方では「侘・寂」の文化がある。
「侘・寂」という「引き算の美意識」と、今や世界のファッション発信地の一つとなりつつある原宿文化のような「奇抜な足し算文化」が同居しているのが、日本なのかも知れない。
そのような視点で見てくると、日本が持つ多様性文化と言うのは、世界の中でもとてもユニークな存在なのではないだろうか?
そのユニークさを私たちは、もっと大事に考え「文化」として積極的に発信する時代が来ているような気がする。

輸入大国の日本?

2011-01-16 21:35:04 | ビジネス
「輸入大国の日本」と言っても、決して農産物の話ではない。
実は、家電製品などが国内生産量よりも輸入量の方が多くなりつつあると言う。
先日、テレビ東京系の「ワールドビジネスサテライト」を、見ていたらそんなデータの話をしていた。

私は、このデータ部分しか見ていなかったので(眠たくて・・・途中記憶が無い・恥)その実体はよく理解していないのだが、この数字の中には日本企業が中国などアジアで生産したものも含まれているかもしれない。
その意味では「日本企業生産量が減った」のではなく、「日本国内生産量が減った」というコトになる。
言い換えれば、それだけ生産拠点を日本国内から海外へ移している、と言うコトになるし、日本企業の生産力や「モノづくり」に陰りが見えはじめたとは言えないだろう。

でも、気になるコトがある。
それは「携帯電話」などの市場で、どれだけ日本企業の製品が人気なのか?売れ筋なのか?と言う点だ。
i-Padに象徴されるように、携帯型情報端末の主流は日本製というよりも海外メーカーの方が人気があるのでは?と言う気がしている。
i-Padに限らず、サムソンなど韓国メーカーの携帯電話も、なかなかお洒落で機能的な機種を積極的に発売しているからだ。
今の若い者にとっては、メーカー名云々ではなく「仲間内で評判の良いモノ」などの方が、購買動機の中心となっているのでは?と言う気がする場面を、家電量販店などで見ることがある。
そんなコトを考えると、「日本の(電化製品)輸入大国」というのも、あながち当たっているのでは?と言う気がしてくるのだ。

昨年は「電子書籍元年」と言われたが、現実にはそのツールとなる「端末機」がまだまだ一般化してきているという実感が無い。
その背景にあるのは、「電子書籍」そのものがまだまだ少ない、と言うコトもある。
それだけではなく「電子書籍化すると、どんなメリットがあるのか?」というコトが具体的に伝えられていないような気がする。
イメージすらも浮かばない今の状況は、日本のメーカー各社が「これからどうしたら良いのか?」と、戸惑っているようにも思える。
日本のメーカー各社がそんな戸惑いをしている間に、ドンドン海外の企業は進んでいってしまっている・・・と言う気もしている。

「日本が、家電を含めた輸入大国」である、と言うトコロからもう一度、日本の企業は戦略を立て直す必要があるのでは?
そんなコトを考えさせられたのだった。

好きなものだけ・・・と言う感覚に疑問

2011-01-15 15:44:31 | ライフスタイル
昨夜、NHKの「bizスポ」の特集を見ていたら「ネットテレビ」について、特集がされていた。
昨年、Appleが「AppleTV」を発表した。
テレビそのものの楽しみ方が、変わりつつあるのかも知れない・・・と感じたニュースだったのだが、「ところで、ネットテレビって何?」というトコロもあったのだ。

最近の売れ筋PCというのは、ワンセグ対応だと言われている。
「テレビ番組をテレビと言う受像機で見る」と言う時代ではなくなりつつある、と言うコトなのだろう。
もしかしたら、今年の7月の「地デジ化」でワンセグ対応PCが売れているのかも知れない。
それだけ多様化しつつある「テレビ番組視聴スタイル」だが、この「ネットテレビ」が一般化すると、現在のテレビ局そのものの在り方が問われるようになる・・・と言うのが、番組の内容だったのだ。
言い換えれば「ネットテレビ」の普及は、「テレビ番組を見る」から「テレビ番組の見たい部分だけを見る」という視聴スタイルに変わると言うのだ。
その説明でやっと「ネットテレビとは?」というコトが、何となく分った次第だ。

と同時に、「ネットテレビ」だけではなく、今の社会は「好きなものだけ」というコトばかりに、特化しすぎているような気がしたのだ。
確かに「自分の見たいものだけ・好きなものだけ」に囲まれた生活は、楽しいだけではなく楽チンでもある。
例えば「音楽を聴く」と言うコトにしても、アルバム1枚を通して聴くのではなく、気に入った楽曲だけをダウンロードして聞く、と言うスタイルが一般的になりつつあるのではないだろうか?

でもそれでは、自分の感性や感覚などは磨かれないような気がするし、他者を嫌うだけの幼稚さのようなモノも感じるのだ。
様々な音楽(だけではないのだが)を聴いていく中で、その時々の自分にあった音楽と出会う楽しさなどがあってこそ、音楽の楽しさだと思うし、それは映画やテレビ番組でも同じなのでは?
何より、「自分とは違う感性・感覚を尊重する」という、寛容性というか度量のようなモノが身に付かないように思うのだ。
「自分とは違う」というコトは、他者に対する興味・関心に繋がるコトだけではなく、多様性と言うコトを知り・認め、その多様性の中から発想力や創造力が磨かれていく・・・と、社会的経験の中から感じている。

テレビ番組程度であれば、さほど社会に影響は無いと思うが、そのような思考が強くなった社会は、決して幸福な社会ではない・・・と、考えるのだ。




今年のトレンドカラーは?

2011-01-14 14:30:38 | トレンド
年が明けてから2週間も経つと、お正月気分がだいぶ抜けてくる。
明日は、小正月。別名「女正月」だ。
この小正月を過ぎれば、本格的な寒さの中にも春を感じる光景が少しづつ見つけるコトができるようになる。
つい先日も、近所の公園にある木蓮を見ていたら、蕾が出ていた。
桜の木もよくよく観察してみると、蕾があった。
まだまだ硬い蕾だが、冷たい北風に揺られる枝にシッカリ蕾をつけている姿からは、「春、遠からじ」という気がしてくる。

そんな中、書店に行くと女性ファッション雑誌のコーナーは春爛漫と言った趣きだ。
ファッション誌では、既に「春モノ」の特集が組まれている。
流行をいち早くキャッチし、トレンドをアパレルメーカーと共に作っていくのがファッション雑誌の目的でもあることを考えれば、今のこの時期から「春モノ」を特集するのは当然のことだろう。

そんな女性ファッション雑誌のコーナーを見ていて、気がついたことがある。
それは雑誌の表紙などに使われている文字の色だ。
今年は例年に比べると「ピンク系」の色が目立つのだ。
確か昨年は、「赤系」の色が多かったように思う。
それが今年は「ピンク系」や「柔らかなオレンジ系」の色が目立つ。
ファッション誌・「VOGUE」などを見ても「今年のトレンドカラー」として、「ピンク系」を取り上げている。
もちろん、アパレルだけではなくメイクに関しても「ピンク系」を押している。

世界の流行色を決めていると言われる「インターカラー委員会」では、既に2年前から流行色を決めていると言われているが、それでも、その時々の社会状況で流行色を若干変えているといわれている。
バブルが崩壊してから、何となく「ピンク系」の色と言うのは、あまり流行らなかったような気がしている。
根拠の無いコトなのかも知れないのだが、やはり社会全体が、暗い雰囲気だったこととも関係しているのかもしれない。

「インターカラー」については、「この色」という感じで決めているわけではなく、いくつかの色をトレンドカラーとして上げて、企業の製品カラーなどの参考になっているのだが、今年ほど、今のこの時期に「ピンク系」の色を見るのは本当に久しぶりのような気がするのだ。

拙ブログに来られる男性諸氏にとっては「な~んだ、女性の話か・・・」と思われるかも知れないのが、女性たちが明るく柔らかな色のファッションで、颯爽と歩く街の風景を想像して欲しいのだ。
それが、社会全体の雰囲気を作るキッカケになる場合もある。

そろそろうつむき加減で歩くのではなく、顔を上げ颯爽と歩きはじめませんか?





新たな市場調査方法?

2011-01-12 12:27:44 | アラカルト
「ユーザーの声を直接聞きたい」という企業は、多いのではないだろうか?
特に閉塞感が強くなり、モノが売れないと言われる今、多くの企業は「直接ユーザーの声を聞いて、製品開発や販売促進の参考にしたい」と考えているだろう。
それも、既顧客の声だけではなく将来の顧客の「声を聞きたい」というのが、本音だろう。
意外な方法で「お客様の声」を伺う方法があるのだ・・・と思ったコトがある。

讀賣新聞のWEBサイトに、「発言小町」という読者の質問・相談コンテンツがある。
解答するのは、一般読者(讀賣新聞読者に限定されない)。
そのため、寄せられる「相談内容」は様々だ。
「だんなさんが素敵に見えるときはどんな時?」という、ご主人ラブな奥さんからの質問もあれば、相当深刻な内容まである。
もちろん、答える人たちも自由にご自分の考えを書き込まれている。

そんなコンテンツを、企業が直接生活者の声を聞くツールとして利用するコトが多くなっているようなのだ。
「発言小町・編集部からのトピ」
最近では。サークルケーサンクスが「新しいプリンを発売するにあたり、固めプリンについて」というトピが立っていた。
他にもNTTdocomoが、「子どもの携帯電話」に付いての意見を求めている。
東京ガスは「ハッとヒヤッとした時」など、直接生活者の声を聞くコトで、製品開発やサービス向上のために、このような「掲示板」を使うことが多くなってきている。

もちろん、インターネットが一般化し始めた頃から、企業のHP内にある「掲示板」などで、生活者の声を聞き取ろうと言う姿勢はあったのだが、企業のHPそのもののアクセスが多く無かったり、「掲示板」などまでに辿りつかなかったりして、なかなか効果が上がっていないというのが現実なのではないだろうか?
それに比べると、このような「掲示板」は不特定多数のアクセスがあるだけではなく、自由な書き込みができるというメリットがある。

これも「新しい市場調査法」というコトになるのかも知れない。

主婦の景気判断

2011-01-11 13:52:51 | ビジネス
いわゆる「景気判断」とか「景気予測」と言ったモノの多くは、金融関係が発表するデータが多い。
その判断基準となるのは、企業の設備投資などが中心となる。
そんな中、より生活実態に近いのでは?と思われる「景気判断予測」が、静岡新聞のWEBサイトに掲載されていた。

主婦の景況感改善 静岡経済研究所アンケート

この調査を担当した「静岡経済研究所」というのは、別名「渋銀(=融資など簡単にしてくれない銀行)」とも呼ばれる「静岡銀行」のシンクタンクだ。
そして静岡と言えば、様々な新商品のテストマーケティングが行われる、「日本の平均値」的生活志向がある地域とも言われている(と言っても、今は違うかも知れない)。
そんなコトを考えると、この「主婦の景況感」というのは、「平均的日本の主婦感」とも言えるのでは?と、思ったのだ。

もちろん、大都市部と過疎地の田舎とでは「生活感」そのものが大きく違うし、人口構成などにも影響されるのが「実感的景気」だ。
だから、単純にこの調査が「日本の主婦の平均的な感覚」ととらえることは、乱暴な部分もあるかもしれない。
それでも、一つの「生活者感」という視点で見てみると、案外遠からずという感覚なのではないだろうか?

さて、その内容を見てみると・・・。
意外な印象を受けるのが、「充実させたい支出」として「旅行」などのレジャー項目が挙がっている点だ。
「レジャーなどにお金を掛けたい」という気持ちが生まれ始めている、と言うコトを考えると、若干景気そのものは持ち直し始めているのでは?と言う気がする。
しかし、日頃の生活面では「外食費を減らしたい」と、なかなか厳しい。

逆に言えることは、「衣食住」の中で「衣服」と「食」に関しては、既に満足できるレベルの生活環境にある、とも言える。
それが、百貨店などをはじめとする「小売業の苦戦」の理由なのではないだろうか?
とすれば「モノを売る空間」としての百貨店ではなく、「体験を売る空間」としての百貨店・小売り業と言う、大胆な発想の転換が必要なのかも知れない。
例えば、大きなキッチンスタジアムで、顧客参加のお料理体験+食材販売と言うようなコトだ。
「カリスマ」と呼ばれる料理研究家による、お料理体験と言うだけではなく、今の季節なら「受験生応援料理体験」のようなモノでも良いだろう。
一方では、「コンシェルジュ」による顧客一人ひとりの相談にあわせた、生活コーディネート(相談会)と言う方法もあるのでは?

限られた「お財布」の中から上手に貯蓄をし、生活を楽しむ・・・そんな知恵を働かせている主婦の景気判断には、ビジネスのヒントが隠されているような気がする。



口角を上げて-新成人たちへ-

2011-01-10 20:11:51 | ライフスタイル
今日は成人の日。
全国各地では「成人式」が行われ、テレビのニュースでも取り上げられていた。
そんな新成人たちに「口角を上げて!」と新成人の親世代である、私から言いたい。
と言うのも、いつの頃からか?若い人たちの表情が「不機嫌そう」な印象を受けることが多くなってきたからだ。

確かに若い頃は、自分の思い通りに行かないことばかりで、行き場のない不満をぶるけることが出来ないというコトは間々としてある。
それがまた「若さ」と言うコトなのだ。
でも最近感じる若い人たちの「不機嫌さ」というのは、また異質なモノを感じる時があるのだ。
「不機嫌である」コトが、一つのアピールと言う感じだろうか?

「ニコニコ」していると、自分が何となく損をしたような感覚を持っているの?と言う印象を持つほど、自分の仲間内と外とではその表情の落差がある様に感じる。
それもまた「若さ」というコトなのかも知れないのだが、それでは「人としての魅力」が伝わらないと言うコトも知って欲しい。
むしろ「笑顔でいる」コトのほうが、アピールにも繋がるし、「自分の魅力」も伝わる。
なにより「不機嫌な表情」というのは、個性がない。

そんなコトを思っていたら、昨日のFM番組でとても面白いお話を聞いた。
お話をされたのは、書家の武田双雲さん。
現在武田さんは「口角を1cm上げよう」というキャンペーンを、個人的にしていらっしゃるそうだ。
「口角を上げる」というコトは、「笑顔を作る」というコトなのだ。
そして「笑顔」程、その人の魅力を伝えるモノはない、と言うコトらしい。
事実、「笑顔」というのは、一人として同じではない。
それだけ「個性」が現れるというコトなのだと思う。
ついでに言うなら、口角を上げることで顔の表情筋が鍛えられ、小顔効果+アンチエイジング効果が得られると言う話もある。

でも・・・どうしても「笑顔が出来ない時」は、心のままに泣いたりするコトも大切。
問題なのは「何となく不機嫌」でい続けるコト。
「不機嫌」に自分の主張を通そうとするのは、人として魅力がないし、そんな人の主張が通るほど社会は甘くないのですから・・・。

新成人、おめでとう!

何気に世界をリードする技術?

2011-01-09 21:26:27 | ビジネス
昨年の秋ぐらいから、チョッと気になっているテレビCMがあった。
それはマツダの「i-stop」と言うアイドリングストップの技術を搭載したクルマのCMだ。
「信号などでクルマが停車すると、自然にエンジンが止まる」と言う技術だ。
何気ないテレビCMなのだが、もしかしてこの「アイドリングストップ技術」というのは、凄い技術なのでは?と言う気がしていた。

その「アイドリングストップ」という技術は、どうやらクルマ製造のトレンド(と言うべきか?)のようで、年が明けてからトヨタでも「smart-stop」と言う技術を搭載したクルマを発売している。
特にトヨタの場合、これまで女性向・特に若い女性向けという位置付けだった「ヴィッツ」に搭載し、今回のテレビCMでは大沢たかおさんと生田真斗さんを起用し、若い男性もターゲットにしているように思える。
もっとも、大沢たかおさんや生田真斗さんファンの若い女性をターゲットとしているとも言えるのだが、テレビCMそのものは「smart-stop」の機能や技術を訴える内容になっているコトを考えると、メカに苦手な女性よりも男性向きなテレビCMという気がする。

それだけではなく、スバル自動車は「Eye-sight」と言う技術で、追突事故を防いだり渋滞緩和ができる技術を開発している。
トヨタの「ヴィッツ」以外は、テレビCMとしては地味なCM感なのだが、この地味なテレビCMに「日本のクルマの最新技術」が詰まっているように感じるCMなのだ。

これらのテレビCMを見てみると、もしかしたら日本の技術はまだまだ世界をリードできるモノではないだろうか?と言う気がするのだ。
「アイドリングストップ」という技術は、エコロジーと言う観点からだけではなくエネルギーと言う点でも優れている。
そして「Eye-sigth」という技術は、年々増えつづけている高齢ドライバーの支援システムにもなるだろうし、渋滞緩和と言う目的でも人口増加が目覚しいアジアと言う市場を考えた場合、優位なモノとなるのでは?

何となく元気がない日本ばかりが目立っていた昨年だが、地味ながらも確実に世界に誇る技術が登場しているのでは?
このような技術を創り出す「底力」が、もっと評価される1年となれば・・・と、思っている。

携帯情報ツールは、タブレット型が主流?

2011-01-08 21:44:37 | トレンド
6日、パナソニックが「ビエラ・タブレット」の発売を発表した。
そして、昨日ソニーが「タブレット」型の携帯端末の発売を発表している。
この「タブレット型携帯端末」の先陣を切ったのは、ご存知の「i-Pad」だ。
昨年秋には、シャープが「ガラパゴス」という名前の、携帯端末の発売を発表している。
それに刺激されたかのような、この冬の「携帯端末・タブレット人気」だ。

しかしその内容を見てみると・・・メーカー各社独自性を盛り込むことに熱心だが、ユーザーとして使いやすさを追求しているのだろうか?と、やや疑問な感じがしないわけではない。
今回パナソニックが発表した「ビエラ・タブレット」は、ネーミングの通り薄型テレビ「ビエラ」との関連性をもたせた仕様が、特徴のようだ。
それは「映像がきれい」というだけではなく、「持ち歩くテレビ」的な側面も持っているようで、「テレビを持ち歩く必要がある?」という疑問が無いわけではない。
もちろん「携帯情報端末」なので、「持ち歩くタブレット型PC」という部分も重要視しているようだが、プレスリリースを読む限りでは、「タブレット型PC」というよりも、「タブレット型テレビ」という印象がある。

ソニーのタブレット型携帯端末に至っては、詳細が発表されていないので不明な点が多いのだが、どうやら「3D」を搭載するかどうかという点で、仕様を含め検討されているようだ。
とすれば、発信される映像・画像も3Dでなくてはあまり意味がないような気がするのだ。
残念ながら現在の状況は「3D映像ソフト」そのものが、まだまだ充実していない。
もしかしたら、現在検討されている「タブレット型携帯端末」ではなく、その次世代機種に搭載されるのかも知れない。

そうやって見ると「タブレット型携帯端末、百花繚乱」という感じに思えてくるのだが、「このタブレット型携帯端末があると、どんな便利なことがあるの?」という疑問に答えているとは思えない。
「使う側にお任せ」というコトなのかも知れないのだが、結局のところ現在の「i-Pad」を越えるような「何か」を感じさせるようなモノは無い。

となると、一つ気になるのは「携帯電話」との関係だ。
現在の「携帯電話」は、確かに「i-Pad」程の仕様内容ではない。
でも「携帯電話をタブレット型にしたら?」という発想もある。
事実docomoでは、「ギャラクシータブレット」と言う機種を発売している。
テレビCMで見る「タブレットに向かって話し掛ける」というのは、「・・・」な気がしないわけでもないのだが、その操作性がもっと「スマート」になれば、市場が広がる可能性がある様に感じている。
何よりも、携帯電話とタブレット型携帯端末の2つを持って歩く不便さは無いし、コスト的な面を考えても、ユーザー側はメリットが高いように感じる。

新しい商品が登場すると、ワクワク・ドキドキする。
その「ワクワク・ドキドキ」感を継続させるために、何が必要なのか?それが、現在の「タブレット型携帯端末」には、あまり感じられないのだ(それは、PC音痴な私だけなのかも知れないのだが・・・)。

「ユニクロ」疲れ?

2011-01-06 11:35:33 | ビジネス
日経新聞をはじめ新聞各紙のWEBサイトに、「ユニクロ」の売上減少を報じている。
確かに最近、ユニクロに出かけてもお客さんが減っている感がある。
新聞の折込広告を見ても、今までのような勢いが感じられない部分がある。
と言うのも、これまでの「ユニクロ」のヒット商品が、比較的長い間プライスオフになっているコトが増えたからだ。

これまで「ユニクロ」は、フリースの低価格化に成功させ、それまでアウトドアウェア専門のだった素材「フリース」を一般的なアパレル素材にした。
それをキッカケに、大手スーパーなども参入して「フリース低価格化」が一気に進んだ。
その後、「夏のTシャツ」「冬のヒートテック」が、「ユニクロ」の顔となったコトは、ご存知のことだと思う。

「夏のTシャツ」は別にして、「冬のヒートテック」のヒットは、大手スーパーだけではなく通販のアパレルなどにも波及し、昨年冬の通販カタログには「ヒート○○」素材が目に付いた。
それだけではなく、昨年発売した「プレミアムダウン」は、それまで「暖かいけど重たいダウンウェア」というイメージを一新した「軽量ダウンウェア」は、発売直後から大手通販などを中心に類似商品が市場に出回った。
その意味では、「ユニクロ」は常に新しい素材市場を創造してきた企業だとも言える。
だが、その反面デザインやファッション性という部分では、どうなのだろう?と、疑問な部分もある。

と言うのも、以前話題になったジル・サンダースとのコラボブランド「J+」の新作が、まったくと言ってよい程話題にならないのだ。
確かに「ユニクロ」の中では、価格的には割高感がある「J+」。
でもジル・サンダースのデザインとなれば、破格の安さと言うコトになる。
残念ながら、今の「J+」はそのジル・サンダースのブランドバリューを活かしきれていない、と言う印象だ。
とすれば、「ユニバーサルクローズ=世代・性別を問わないコンサバティブな服」を目指すべきだと思うのだが、その方向性もハッキリしていないという印象だ。

もう一つは、昨年秋頃からいわれはじめた「節約疲れ」というコトも、影響しているのかもしれない。 
「節約」という視点であれば、日常着はさほどファッション性を必要としない代わりに、今ある服で十分間に合う。
ビジネスで着る服は、それなりのキチンと感が必要だ。
当然のコトながら、それなりの価格の服というコトになる。
「『ユニクロ』でなくてはダメ!」と言う購入理由が見当たらないと言うのが、売上に影響しているのではないだろうか?
それはある意味「ユニクロ疲れ」というコトなのかも知れない。