■臨時情報-防衛力整備
日本の防衛力整備はここまで必要な程に周辺情勢は緊張している。

共同通信が11月30日に報じたところによれば政府はトマホークミサイル500発を導入する方向で検討を進めているとの事。トマホークミサイルは国産ミサイル開発までのつなぎとして海上自衛隊の護衛艦及び潜水艦へ搭載する方針との事です。十年前であれば難しく二十年前垂れ場信じられない程の緊張に応える為の防衛力整備といえるでしょう。

トマホークミサイル500発、ミサイル以外に必要な能力構築も多くありますので、予算措置として簡単ではない事ではあるのですが、政府が責任を持ち既存の防衛予算の枠組みではなく、防衛費増額と事項要求という政策決定の上で財務省に予算措置を命じる手法を用いるならば、防衛力建て直しの為の予算確保と並行し調達を実現する事は可能でしょう。

500発という数字の妥当性についてですが、イラク戦争や湾岸戦争の開戦直後の総数に匹敵します、つまり一回で撃ち尽くしてしまう程度の数量ではあるのですが、二つの側面から見る必要があります。一つは反撃能力の行使は日米安全保障条約の集団的自衛権行使、その延長線上で行われる為、日本の他に米軍の支援も見込め、第一撃で1000発程度を撃てる。

12式地対艦誘導弾改良型、防衛省は国産長距離巡航ミサイルを開発する方針であり、これにより1500発の88式地対艦誘導弾及び12式地対艦誘導弾を置き換えます、その為の繋ぎとしての所要ですので、国産ミサイルが管制した後にもトマホークは維持する事となり、当面は全体として2000発程度保持、ここに航空自衛隊戦闘機の打撃力もくわわります。

反撃能力という敵基地攻撃能力や策源地攻撃能力は、もともと航空自衛隊の戦闘機を用いる方針でしたので、第一撃を日本のミサイル2000発に加えてアメリカの支援として数百発、第一撃に続いてステルス性を有するF-35戦闘機とF-2戦闘機の航空攻撃を加える、F-15戦闘機もスタンドオフ兵器を用いて攻撃に加われば、ある程度の抑止力にはなるでしょう。

他方で、策源地攻撃能力はもともと戦闘機部隊の任務として考えられていた筈です、これはトマホークの導入を否定するわけではありませんが、併せて即時の目標に対して即応して対応できる能力は航空機です、ウクライナ侵攻に際してロシア軍が殆ど戦闘機を投入しない現状では錯誤しますが、制空戦闘一辺倒から航空自衛隊能力の再構築も必要でしょう。

オペレーションリサーチが必要だ、但し書きですが、500発のトマホークミサイルに国産スタンドオフミサイルと航空自衛隊の打撃能力、可能性ですがハープーンミサイルなどの艦対艦ミサイル後継にJSMミサイルのような装備が選定されるか国産される可能性もある、が、どの程度のミサイルが有れば、脅威を無力化できるか、軍事的な算定が必要です。

自衛隊自身で、先ず制圧すべき目標、北朝鮮の場合や中国の場合とロシアの場合などを想定して、どの程度のミサイルが必要なのか、という計算が在った上でミサイルを整備しなければなりません。また護衛艦や潜水艦に搭載するといいますが、むらさめ型護衛艦のMk48VLS区画を転用する等方法はあるのですが、500発の搭載艦も検討せねばなりません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
日本の防衛力整備はここまで必要な程に周辺情勢は緊張している。

共同通信が11月30日に報じたところによれば政府はトマホークミサイル500発を導入する方向で検討を進めているとの事。トマホークミサイルは国産ミサイル開発までのつなぎとして海上自衛隊の護衛艦及び潜水艦へ搭載する方針との事です。十年前であれば難しく二十年前垂れ場信じられない程の緊張に応える為の防衛力整備といえるでしょう。

トマホークミサイル500発、ミサイル以外に必要な能力構築も多くありますので、予算措置として簡単ではない事ではあるのですが、政府が責任を持ち既存の防衛予算の枠組みではなく、防衛費増額と事項要求という政策決定の上で財務省に予算措置を命じる手法を用いるならば、防衛力建て直しの為の予算確保と並行し調達を実現する事は可能でしょう。

500発という数字の妥当性についてですが、イラク戦争や湾岸戦争の開戦直後の総数に匹敵します、つまり一回で撃ち尽くしてしまう程度の数量ではあるのですが、二つの側面から見る必要があります。一つは反撃能力の行使は日米安全保障条約の集団的自衛権行使、その延長線上で行われる為、日本の他に米軍の支援も見込め、第一撃で1000発程度を撃てる。

12式地対艦誘導弾改良型、防衛省は国産長距離巡航ミサイルを開発する方針であり、これにより1500発の88式地対艦誘導弾及び12式地対艦誘導弾を置き換えます、その為の繋ぎとしての所要ですので、国産ミサイルが管制した後にもトマホークは維持する事となり、当面は全体として2000発程度保持、ここに航空自衛隊戦闘機の打撃力もくわわります。

反撃能力という敵基地攻撃能力や策源地攻撃能力は、もともと航空自衛隊の戦闘機を用いる方針でしたので、第一撃を日本のミサイル2000発に加えてアメリカの支援として数百発、第一撃に続いてステルス性を有するF-35戦闘機とF-2戦闘機の航空攻撃を加える、F-15戦闘機もスタンドオフ兵器を用いて攻撃に加われば、ある程度の抑止力にはなるでしょう。

他方で、策源地攻撃能力はもともと戦闘機部隊の任務として考えられていた筈です、これはトマホークの導入を否定するわけではありませんが、併せて即時の目標に対して即応して対応できる能力は航空機です、ウクライナ侵攻に際してロシア軍が殆ど戦闘機を投入しない現状では錯誤しますが、制空戦闘一辺倒から航空自衛隊能力の再構築も必要でしょう。

オペレーションリサーチが必要だ、但し書きですが、500発のトマホークミサイルに国産スタンドオフミサイルと航空自衛隊の打撃能力、可能性ですがハープーンミサイルなどの艦対艦ミサイル後継にJSMミサイルのような装備が選定されるか国産される可能性もある、が、どの程度のミサイルが有れば、脅威を無力化できるか、軍事的な算定が必要です。

自衛隊自身で、先ず制圧すべき目標、北朝鮮の場合や中国の場合とロシアの場合などを想定して、どの程度のミサイルが必要なのか、という計算が在った上でミサイルを整備しなければなりません。また護衛艦や潜水艦に搭載するといいますが、むらさめ型護衛艦のMk48VLS区画を転用する等方法はあるのですが、500発の搭載艦も検討せねばなりません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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