北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】バーデンヴュルテンベルクF222日本寄港(2)ドイツ海軍を再び七つの海へ(2024-08-22)

2025-03-09 20:19:02 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■建造8年-しらね型より大型
 フリゲイトバーデンヴュルテンベルクは。

 バーデンヴュルテンベルク級フリゲイト、ドイツ海軍というのは戦艦ビスマルクなど第三帝国時代に在っても大きな艦艇を建造したものの、ジュットランド海戦のような大規模な戦闘を展開する能力を逸したまま、第二次大戦とその後の冷戦時代を迎えました。

 ビスマルクなどは強力な戦艦という印象はあり、実際、イギリス海軍最大の戦艦であるフッドを撃沈した事で、処女航海である通商破壊作戦の際に撃沈されたものの、二番艦テルピッツなどは重大な脅威であるとして認識されていましたが。

 3000t以上の水上戦闘艦の建造を禁止する。第二次世界大戦後、強力なドイツ海軍の復活を阻止するという、フランス政府とソ連政府の強い要求があり、また欧州に反対する国もなかったことからドイツ海軍には大型水上戦闘艦の建造が禁止されています。

 リュッチェンス級ミサイル駆逐艦として例外的に大型艦の建造が認められたのは1969年の話であり、もっとも海上自衛隊もこの大きさの規模となりますと、1965年の護衛艦あまつかぜ竣工まで時間があったのですが、制約があったのでした。

 冷戦時代一杯、ドイツ海軍に求められたのは有事の際のバルト海のソ連海軍行動阻止、これはミサイル艇や小型潜水艦が重要であると認識されておるのですが、そしてNATOへ補給物資を輸送する北大西洋におけるシーレーン防衛の支援が任務でした。

 冷戦後、テロとの戦いや地域紛争の時代を迎えますと、欧州最大の経済大国となったドイツは、最早軍事力を自国防衛だけに集約し欧州全体の安全保障に不関与であることが認められる環境は無く、ここで水上戦闘艦の大型化が加速するわけです。

 ザクセン級フリゲイトとしまして、2004年から満載排水量5690tの水上戦闘艦を建造するのですが、しかしこれとて、海上自衛隊の護衛艦むらさめ型よりも若干小型であり、世界規模の任務に対応するには大きさが過小であると評価されたものでした。

 バーデンヴュルテンベルク級フリゲイトは満載排水量7316t、かなり大型化しまして、自衛隊のイージス艦ほどではありませんが、はるな型ヘリコプター搭載護衛艦の6800tや、しらね型ヘリコプター搭載護衛艦の7200tよりも大型、行動力が増大します。

 世界規模の作戦運用を検討し、基地を出航し補給するだけの連続展開期間を連続2年、年間5000時間即ち208日間の作戦可動が可能、ドックに入居しての整備間隔は5年に1回、乗員交代を 4ヶ月ごととして艦艇は外地に置き乗員だけ交代させる性能が。

 ドイツ海軍はこれで世界の海に戻ることができる、という希望と共に設計されたのですが、進水式の際に子供に艦が傾いていると指摘され、実際、建造するとともに重心の設計ミスと復元性の問題が指摘され、連邦海軍に受け取りを拒否されるという事態に。

 モジュール方式で様々な装備品を搭載できるという利点が強調されていたものの、結局重心と復元性の問題から全く対潜装備を搭載しないという特色や、戦闘システムの開発遅延などから起工式から数えて8年間、進水式から竣工まで6年を要しました。

 軍艦建造のノウハウは一朝一夕には完成させられない、いったん失うとその再現には非常に時間を要する、という事を端的に示したような事例でして。しかし日本までやってこれるようになったのか、と感慨深く迎えた東京港での一日でした。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-北大路,冬の味覚"牡蠣鍋"を驚くほど手頃に頂く鴨川沿いの隠れ家

2025-03-09 18:20:46 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 三月でここまで寒いのは久しぶりと思うのですよね。

 東京23区で降雪予報が出た際に、やはり京都というのは暑い、とまでは言わないのですけれどもあたたかい南に位置するのだなあ、と思うところです。けれどもゆきが降らないで明けで曇天ですと寒さが響くのも冬故仕方ないところか。

 京都の雪景色、雪が舞うところでは多忙で、時間が有る時は雪が降らない、けれども冬らしい情景の中を、多少足下が湿っていても散策して満喫したいなあとおもうところなのですけれども、さてさて気づけばもう三月となっていまして。

 牡蠣鍋、冬ということですけれども寒いだけではなく、冬の味覚というものがありまして、この一つに牡蠣鍋というものをあげてみたいなあ、という。ここは北大路通りの鴨川沿いにありますお蕎麦屋さんでして、肴が充実している隠れ家的な。

 牡蠣だけはあの滋味を他の食べ物で再現する事が出来ないといいますか、鰻や鮟鱇やイクラなどいろいろそういう滋味はあるのだけれど、口に含んださいの味わいというのはまた格別といいますか。

 蕎麦屋のながいは不作法という声はあるようですが、みなもとさん、お酒の銘柄が意外な程に揃っていまして、ちょっと時間が有りましたならば寄り道する際に一献やりたくなるところ。ただ、寒い日でものど越しを考えるとひや酒にしてしまう。

 みなもとさん、牡蠣鍋といいますと妙に肩ひじ張ってしまうところでしょうけれども、ここのお鍋はお手頃でして、しかしそれでも小ぶりな牡蠣がけっこう収まっていますので、これをメインに宵の口のばんしゃくをはじめてみるのもいい。

 鴨川のじょうりゅうを見ますと、雲に覆われている様ですので、鞍馬まで遡れば雪景色なのかなあ、と思いつつ。時間が有れば歩いてゆけるところが雪景色なのだなあと考えつつ、もうすぐ春なのかなあとも思いめぐらせ、帰路に就くのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌:京都-北山,パン屋の老舗で朝食は珈琲とクラムチャウダーとトースト

2025-03-09 07:00:57 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 北大路機関と云えば文字数なのです。

 毎日膨大な情報を掲載する北大路機関と第二北大路機関に仮称第三北大路機関と第52北大路機関、こうしたものを執筆するには短期間で数日分の文章をPOMERAなどを動員して一気に書き上げて備蓄しておくことが重要なのですが、その執筆場所とは。

 定番というところは何処にでもある、梯団もとい定番というところに敢えてと云いますか、紹介するのは一寸もう少し場所を知っていないのかなあ、と言われそうで気恥ずかしいものはあるのですけれども、紹介したいのは、進々堂、定番のパン屋さんの喫茶です。

 進々堂はパン屋さん、だけれども喫茶コーナーを持つところがありまして、いろいろな個性を放っています。このなかでも進々堂北山店、地下鉄北山駅からすぐのところにあります一軒は、店内も広いのですが何より周りが目の前は植物園と風景がすばらしい。

 アイスコーヒーと共に、モーニングの時間帯ですので、朝食を頂くのですが、それ程混雑していない日には小説の文庫本を出してみたりPOMERAを取り出して逆に小説を書いてみるのもいい、というゆったり過ごせるような雰囲気があるのですけれども。

 クラムチャウダーのモーニングを頂きます、クラムチャウダーはトーストにもよく合いまして、ここのトーストは小ぶりですので、おいしいものをひとつひとつ片手で頂きつつ、片手で小説を読んだり、スマートフォンで調べ物をやってみたり、と。

 長居しては、マナーには反するのですけれども、しかし混雑していない時などは、パンアさんですのでパンを追加して、ちょっと気分を一新したり、飲み物を追加したり、という過ごし方も出来るのかもしれないのですが、まあ、集中して少し書いてまた今度に、とね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする