北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

多用途飛行艇に関する補足的な視座【1】カリフォルニア山林火災被害額は1350億ドルから1500億ドル

2025-03-13 07:00:48 | 防災・災害派遣
■3.11の季節
 3.11の季節ですしそして、神護寺や三千院と鞍馬寺に貴船神社と最近探訪しました場所が場所でしたので山林火災に関する視座をちょっと大きく考えすぎたのかもしれませんが。

 多用途飛行艇に関する補足的な視座について。消防飛行艇の話題が国会でも取り上げられ、また北大路機関の話題でも反応が寄せられまして、昨今中々こうした展開が有りませんでしたので幸いでした、そこで本日は補足的な話題として。山林火災の脅威度を考えさせられたのは、過疎化と少子高齢化という、過去にない課題が加わった為です。

 過疎化は山間部の山林火災を初動で発見できない蓋然性の高まり、少子化は消防団構成員の減少により山林火災即応能力が低下し小規模火災の大規模火災化を食い止められない、つまり“山林火災の従来における年間被害規模”という前提を根本から変える分水嶺が出ているという、東日本大震災前に津波被害を喧伝し冷遇されたような構図と重なります。

 飛行艇は予算が大きく、山林火災対策としては過度である、この言い分は、大規模山林火災が今後増える可能性という条件を無視したものであり、変な話、過去十年間の津波被害から津波対策予算を決める措置を、東日本大震災から14年を経て東日本大震災規模の災害を度外視し警戒を緩めるような構図と、今後の山林火災大規模化の懸念を重ねたものです。

 カリフォルニア山林火災、今回の大船渡山林火災と比較する事は比較の対象として難しい事は理解しているのですが、大都市近郊の高級住宅街まで延焼した事により被害金額はJPモルガンのアナリスト概算で500億ドル、7兆9000億円規模という試算が。1350億ドルから1500億ドル、21兆円から23兆円の被害に達したという気象関連企業の試算もある。

 もっとも、私的な依怙贔屓論が無いのかと云われれば、無いわけではないのだが。西国三十三宇札所巡礼、いや京都市内では神護寺や三千院と鞍馬寺に鹿苑寺、このところ散策している文化財が山と森林に隣接しているという事情もあります、かりに文化財から10km先で小火があり、初期消火に失敗した場合というものを認識してしまったわけですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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