事例紹介コラムです。
ポストアギーレですが、ここ2、3日でまたしても動きが起こりました。全くわかりません。でも、あと1週間か10日くらいではっきりしていくのではないでしょうか。昨日今日の動きでは、日本協会がヨーロッパの候補者から断られては、マスコミ報道で流れるという事の繰り返し。まるで、日本代表監督は魅力なく断られているかのような扱いです。今日の段階での情報を抜粋して紹介します。
〔ハリルホジッチ氏〕
サンケイスポーツによると、アギーレ氏後任として、前アルジェリア代表監督のバヒド・ハリホジッチ氏が浮上。日本協会の霜田技術委員長は8日に渡欧し、後任候補と交渉を実施。ハリホジッチ氏は、オシム元監督の系譜を継ぐ指揮官。旧ユーゴスラビア代表として活躍し、指導者としてもフランス最優秀監督に輝くなどクラブ、代表で一流の実績を持つ。特にアルジェリアを率いたブラジルW杯では、1次リーグを突破し、決勝トーナメント1回戦では延長の末に1-2で敗れたが、優勝したドイツに対して健闘。アルジェリア代表の際の年俸は約1億円で、2億円強を想定する条件面もクリア。昨年11月にトラブゾンスポル(トルコ)の監督を辞任しており、契約上の問題も無し。
1952年にボスニア・ヘルツェゴビナ生まれ。古巣のヴェレジュ・モスタルで監督としてのキャリアがスタート。'97年から'98年までモロッコクラブを指揮し、国内リーグを2連覇、アフリカチャンピオンに導く。'98年から'02年までフランスのリールを指揮し、'00-01シーズンではリーグアンで年間最優秀監督を獲得。'08年からコートジボアール代表、'10年8月にクロアチアリーグ、'11年にアルジェリア代表監督に就任し、ブラジルW杯に出場し、ベスト16に入る。W杯後にトルコリーグで指揮を取ったが、2014年11月にクラブと契約解除。
〔ラウドルップ氏〕
スポニチによると、元デンマーク代表のラウドルップ氏に、監督就任の正式オファーを出す可能性が高いことが9日判明。関係者によると、日本の指揮に前向きな姿勢を示しており、近くクラブとの交渉に入る見通しとか。6月まで契約を残すラフウィヤへの違約金の問題がクリアになれば、交渉は一気に進展することになるそうです。
同じスポニチ報道によると、ラウドルップ氏との交渉が難航した場合は、パウロ・ベント氏や現イラン代表監督のカルロス・ケイロス氏らとの交渉を目指すことになり、それでも難しければオリヴェイラ氏が有力候補としています。
選手としてAマッチ通算104試合37得点を記録。引退後はデンマーク代表コーチ、ヘタフェ、マジョルカの監督等を歴任。スパルタク・モスクワでは欧州CL予選に出場。スウォンジーではイングランドリーグ杯で優勝。現在はラフウィヤの監督。関係者によると、契約は約4カ月を残すのみで、違約金は支払い可能な金額に設定されている可能性が高いとか。
〔スパレッティ氏〕
日刊スポーツによると、事実上3人に絞られたとあります。日本協会関係者が10日までに、ルチアーノ・スパレッティ氏、フェリックス・マガト氏、そしてラウドルップ氏の3氏と接触したとか。
スパレッティ氏は1959年イタリア生まれ。現役引退後の'95-96年にセリエAの監督を歴任。'04-05年のウディネーゼで欧州CLに出場を決めたが辞任。その後ローマの監督に就任すると、'05-06年にセリエA新記録の11連勝を達成。その後2年連続でローマをセリエA2位、欧州CLベスト8の好成績。'09年にロシアリーグ監督に就任。ロシア杯で優勝したが、昨年に解任。
南アフリカW杯終了後の5年前から調査をし続けているそうで、ローマ監督時代には、トッティをセンターFWにコンバートしたり、純粋なFWを起用せず、中盤から前で細かいパス回しの攻撃的な戦術を植え付けたとか。ゼロトップシステムと呼ばれ、当時のセリエAでは最も美しいサッカーと呼ばれた。
〔マガト氏〕
同じく日刊スポーツによる事実上絞られた3人の一人。1953年ドイツ生まれ。現役引退後は'04-05年にBミュンヘンでリーグとドイツ杯を連覇し、2年連続2冠を達成。'07-08年からはウォルフスブルクを率いて初のリーグ優勝を達成。ハードなフィジカルトレーニングが「軍隊式」や「鬼軍曹」とささやかれるが、規律を重視する日本人とは相性がいいとされています。ウォルフスブルク時代には、長谷部、大久保、シャルケ時代には内田を指導。日本人の特性も理解しており、フィットするのに時間はかからないとみられるとあります。
〔ミチェル氏〕
スポーツ報知によると、スペインリーグ関係者の話で、元スペイン代表で今季途中までギリシャ、オリンピアコスを率いたミチェル氏に接触していたことが9日判明。オリンピアコスでは'13~14年シーズンの欧州CLに出場し、16強に進出。
1963年スペイン生まれ。'94年W杯の後に現役引退し、本格的にTV解説者やマルカ紙のコラミストを務めていたが、'05年から監督業をスタートし、'06年にレアルのカンテラの総責任者からカスティージャの監督を努めた後に、'09年からヘタフェからレアル・ベティスを率いてUEFA欧州リーグに出場したが低迷し、'11年に解任。'12年にセビージャの監督に就任。
〔マッツァーリ氏〕(打診辞退)
欧州の移籍事情に精通するジャーナリストのジァンルカ・ディ・マルツィオ氏が8日、「日本協会がリストアップした7人の中には、前インテル監督のマッツァーリ氏が入っている」と自身のHPに掲載していましたが、日刊スポーツによると、現地の報道ではマッツァーリ氏に断られたことが判明。
1961年イタリア生まれ。現役時代はエンポリ等でプレー。引退後はリボルノ、レッジーナ、サンプドリアなどの監督を歴任。ナポリで'12年イタリア杯で優勝し、'13~14年シーズンからインテルを指揮し、昨年11月に解任。
〔オリヴェイラ氏〕(否定)
パルメイラスのオリヴェイラ監督は9日、地元テレビ番組で日本代表の監督就任の可能性を問われて、「とても誇らしく喜ばしい話だが、実現は難しい。」と否定。日本代表が欧州サッカーへ傾倒しているとして、他のブラジル人監督が就任する可能性も低いとの見方も示したそうです。
〔絶対ありえない人選について〕
日刊ゲンダイでは、「絶対あり得ない名前が飛び交っている」としています。
某マスコミ関係者によると、「技術委員会には、後任監督選定に際して2つの基本路線がある。一つ目は『代表監督経験者』。'06年W杯のジーコ、'14年W杯のザッケローニは代表監督の経験がなく、2人とも短期集中開催のW杯で監督自身が舞い上がり、出だしでつまずいたチームを立て直せなかった。クラブ経験しかない指揮官は、リストから除外」とコメント。
Jリーグでいい監督だったとはいえ、オリベイラやストイコビッチはクラブ経験しかないので完全アウト。一部スポーツ紙が「元デンマーク代表MFラウドルップ」を報じたが、やはり代表監督未経験なのでリスト外としています。
2つ目は「八百長が横行していると言われる国の出身者、もしくは監督経験者」で、スペイン人監督とスペインリーグ経験者、'06年に八百長の一大スキャンダルが発覚したイタリア人監督とセリエA経験者も、技術委員会のリストから除外。
【その他、候補者として残っていると思われる人物】
〔パウロ・ベント〕
1969年ポルトガル生まれ。ポルトガルリーグから'96年にオビエド(スペイン)に移籍。1部残留貢献後に、'00年からスポルティング(ポルトガル)へ移籍して'04年までプレー。ポルトガル代表としては35試合出場。'04年からスポルティングの下部組織で指導を始め、'05-06年シーズン途中にトップチームの監督に就任。'10年にポルトガル代表監督に就任し、ブラジルW杯は1次リーグ敗退。16年ユーロ予選で敗れた昨年9月に解任。
〔ホセ・アントニオ・カマーチョ〕
1955年スペイン生まれ。10代後半にRマドリードに移籍して活躍。'89年まで約15年間プレーし、公式戦500試合以上に出場した「闘将」。スペイン代表としては81試合、W杯に2度出場。'92年からスペインリーグ4チームを続けて指揮した後、'98年にスペイン代表監督に就任。'02年日韓W杯の準々決勝で韓国に敗れた後に辞任。'04年にはRマドリードの監督に就任したが4カ月で辞任し、'11年から中国代表監督を努めたが、'13年に解任。
〔スコラリ監督とクルピ監督〕
また、読売新聞によれば、スコラリ氏とクルピ氏が、「日本代表就任は困難」と言及したとか。スコラリ氏とクルピ氏が8日、日本代表監督について、読売新聞社の取材に返答。スコラリ氏はグレミオ、クルピ氏もアトレチコ・ミネイロと、ともに強豪クラブを現在指揮。この日までに日本協会から代表監督の就任要請は来ていないと言うが、スコラリ氏は「かつて磐田を指揮したこともあり、日本とは以前から親密な関係がある。99%、今のクラブとの関係を継続するつもりだが、日本の関係者と話さないわけではない」とコメント。
クルピ氏も「クラブと契約更新の話があり、難しい状況だが、ロシアW杯までに時間がある。私が日本で育てた選手も数多く活躍しているし、日本代表を指揮するのは自分の夢」とコメントしたとか。
全く混沌としてきました。当ブログでイチオシだったスコラリ監督も難しい雲行きですね。当ブログでお願いしたいのは一貫しています。代表監督の経験で世界を知り、W杯を戦って世界を知る監督です。申し訳ないですが、オリヴェイラ監督、レオナルド氏、ラウドルップ氏ではザック監督と同じ結果でしょう。もう少しレベルアップした監督がいいですね。カマーチョ監督も中国代表では振るわず、中国サポーターからは冷ややかな目で見られているとか。