CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【ドラマ】スーツ

2019-06-13 21:28:50 | ドラマ映画テレビ感想
アメリカのドラマだと思うのだが、
スーツという弁護士モノの連続ドラマを見ました
とりあえずシーズン1のみ
また、憎たらしい内容で最終回を迎えていて
シーズン2も見ないといけないじゃないかと
思ったりしているんだが、ちょっと制御して
ともかく1を見たというお話であります

アメリカドラマで弁護士モノというのは
割と鉄板で、何作かあるなと知っているものの
初めて見たので、ほかのとどう違うかわからんが、
テンポよく、そして気味のよい会話で物語が進んでいくのが素晴らしい
頭のいい人たちの戯れめいたやりとりというのは、
見ていて、自分まで頭よくなったように錯覚できるから
そういう娯楽として、大好きなのであります

基本的には、新人弁護士のマイクとその上司のハービーが主役で、
二人の軽妙なやりとりと、見事な弁舌によって
依頼人たちの勝利を勝ち取っていくという話なんだが
当然のように邪魔をしてくるライバルのルイスだとか、
マイクの腐れ縁の悪友トレヴァー、
その他、パーマネントのメンバーもよいけど、
都度でてくる依頼人と相手役なんかもクセが強くて面白い
最終的には、どういう形で論理を組み立てるか
そんなところに落ちていくけど
案外そのあたりがあっさりしていて、
もっと凝った感じのも見たいかもと思ったりするのでありました

めまぐるしく仕事が進むし、あれこれ大変だなと思わされるシーンが多いのだが、
天才が天才たるゆえんを短い会話や、ちょっとした気遣いで表すあたりが
なんというか、スタイリッシュすぎてクールだといわぬばかりで、
このあけすけな感じがまた面白いと見終わって
すっきりした気分になるのでありました
割とスリリングな展開もあるのだけども
弁舌で、世の中を渡ることの怖さというか
その一種、傲慢なやりとりなんかも面白くて
アメリカドラマだからこそ見られる妙でなかろうかと
しみじみ感じたのでありました

と、いいつつ、外資系につとめてると
だいたいあんな感じなんだろうかね
考えさせられるところである

【映画】バットマン ダーク・ナイト

2019-06-12 21:26:56 | ドラマ映画テレビ感想
今更ながら、名作と噂名高いバットマンを見ました

年齢的にバットマンというと
ティムバートンのペンギンだなと思い返すところですが、
今ではバットマンといえばこの作品が一番扱い、
ジョーカーといえば、もうヒースしかいないと、
方々で大絶賛されて、そのなかで亡くなってしまい
衝撃をさらに上乗せしていたアレでありますが
初めてがっつりと見たのであります

最近では、アメコミものも、相当数が映画になって
ほとんど見られていないので、正直どれがどれやら
どんな話やらとちんぷんかんぷんあのでありますけども、
このシリーズは、バットマンしか出てこないし
敵もバットマンの敵ということで
純粋にその作品として楽しめるのでありました

終始謎かけというほどでもないが、
罠と囮と嘘と欺瞞といった具合が小気味よくて、
嫌な二択を常に迫るジョーカーが、
その選択を後悔させるように罠をはっているというのが
面白くて面白くて、ちょっとどうかなと思うシーンもあるのだけども、
もう、タイムを区切られて、焦って二択を選ばされるという
一番スリリングで面白いゲームを
ずっと続けていたというのがよかったと思うのであります
最終的には、逃げ切れたというか、
殺されなかったので、またジョーカーはどっかで出てくるんだろうと
そんな終わりにも見えましたが
まさに狂言回し、世界をただただ狂わせるためだけに
必死を見せるジョーカーというものが
なんというか、脅威でもあるし、恐ろしくもある
だけど、なんか憎めないような感じも覚えてしまうところが
恐ろしくよくできた悪役だと感心したのでありました

トゥーフェイスもおなじみの悪役でありましたが
それを挟みつつも、結局はジョーカーとのゲームであったと
この楽しさ、そして、最後に善意が勝つという
いかにも漫画的な決着が気持ちよくて
名作といわれるゆえんがわかったと
満足したのでありました

しかし、今更ながらバットマンて、凄まじい金持ちだなと
アメリカ人の金持ちに対する漫画的イメージが
あまりにもマッチョで面白かったのでありました
でも、むこうの意識高い人たちは
みんなあんな感じなんでなかろうか
そう思わされるような説得力でもないが、
いい雰囲気を味わったのであります

【読書】LOVE台南

2019-06-11 21:21:11 | 読書感想文とか読み物レビウー
LOVE台南  著:佐々木 千絵

久しぶりに半ガイドブック本であります
台南をクローズアップした内容で
以前に読んだ、ヤマザキ兄妹本とも似た感じながら
これはこれで、あれこれまとまってて
非常に楽しく読み終えたのでありました
ごちゃっとした台南の様々な面白いところをかいつまんでて、
それでいて、グルメ内容がかなり充実していると
非常にためになった一冊

台南の何がよいかというところから始まって、
イラストとともに、見所の建築物や、町並みなんかを紹介
特に裏路地紹介が充実していて、
様々な通りの名前とともに、レトロな雰囲気の町並みが味わい深い
四コマ漫画なんかも掲載されているんだが、
個人的にツボだったのが、茶の魔手という店が
美味しい店の隣に常に存在しているという指摘で、
なるほどと思わずうなってしまったのである
そういや、見たことあるけど、入ったことない店だったなと
覚えておいて、どっかで使おうとか考えてしまうのであった

あとは、再發号の粽を持ち帰りにして新幹線で食べるのがよいとか、
なるほどと思わされる内容があっちこっちに見られて
大変興味深かったのでありました
台湾ビギナーから、ちょっと行き過ぎた人まで
わかりやすく楽しめる本でなかろうかと
ビギナーに毛が生えた程度の身分では思うのでありました

成功大学に行ったことなかったが、
アヒルが触れるらしいので非常に興味深いと思いつつ
レンタサイクルを駆使する遊び方について
今一度考えさせられたのでありました
T-bikeのアプリとか手に入れないといかんなぁ

と、全編通して台南への愛がたっぷりつまった
楽しげな一冊、持ち歩きやすいサイズなんだが、
分厚いというところは難点でなかろうかと感じつつ
じっくりこの本で予習してから、台南旅行に行きたいと
思ったりしたのであった

【読書】心を整える

2019-06-10 21:19:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
心を整える  著:長谷部 誠

サッカー日本代表のキャプテンを務めたことでも有名な
長谷部さんの本でありました
けっこう前なので、今の状況とは
また違うのであるけども当時の素直な考え方、
また、目標というものがはっきりと書かれていて
非常によかった

本から読み取ることをすべてと受け取ってはいけないものの、
印象どおり、イメージどおりといった感じで
非常に真面目で、ややもすれば硬っくるしい
そんな感じでありました
とにかく真面目でストイックでありました

レッズを振り出しに、日本代表へ向って、
海外移籍してと、それぞれどういう思いでサッカーやってきたか、
また、それぞれでどんな経験をしてきたかが
朴訥とした語り口で綴られていて
非常に面白かった
もっとこの世代のサッカーを見ておいたらよかったな
なんて感じたりしてしまったんだが、
名門藤枝東の出身で、当時から軍曹タイプのキャプテンだったようで
この人となりがそのまま代表キャプテンの姿でもあったなと
思わされたりしたのであります

しかし、海外で戦うためにどうしたらいいか、
また、名監督といっていいのか、マガトとの出会いと
その配下での厳しい日々は、サッカー物語として面白くて
タイトルの通り、どういう心で毎日過ごすかという
自身の語りもよかったけど
もっと、サッカー物語を読みたかったようにも思うのである

しかし、自身を語った本として興味深いところも多く、
基本的に一人でいることを好んでいるし
仕事だから、様々な人と付き合うという
この生き方は凄く共感できるところがあるんだが、
そんななのに、しっかりと人望を持てるというのが
ひとつ、人間の力としてぬきんでたものがあるんだろう
リーダーの資質というものを
育ててきもしたし、もってもいたのでないか
そう思わされたのでありました

ともかくかっこいいと思わされるし
こうありたいという、真面目でまっとうな感じが過ぎるところが
またいい選手だと思わされたのである
監督になるのも目標の一つのようなので
今後が楽しみだと感じる

いだてん  ヴィーナスの誕生

2019-06-09 20:58:47 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「いだてん」
視聴完了であります
先週から、怒涛の女子体育編が面白くて
見入ってしまっているのであります
大河ドラマとしても、普通のドラマとしても、
なんか違うだろという展開と内容なんだけど
「いだてん」という作品そのものを楽しんでいると
いえるのかもしれないなんて、
ちょっとよいことを書いておこう

コメディにふってるので、完全に漫画じゃんという
演出過多な部分も好きなんだが、
小ネタがちょっと下ネタよりなんじゃないかと
そういう、小劇場めいたところも
面白いといえるわけなんだけども、
それやこれやを集めた内容も、
二階堂トクヨの前には、児戯に等しいというか、
凄い迫力だったなと
あのわずかな時間だけで、二階堂先生の凄まじさ
というか、寺島しのぶという女優を
まざまざ思い知らされたのであります
本当、NHKに出てきて外れたところを見たことない
素晴らしすぎるわ

今回、急に学園モノみたいなノリになったなと
スクールウォーズめいた懐かしさというか、
コメディめいた雰囲気を感じ取りながらだったのだけども、
生徒と熱い先生という間柄を
コミカルに描くと、だいたいああなるのだなと
いつものクドカンを見たようにも思うのでありました

そういうわけで、女子体育話がやたら面白いせいで、
結構ターニングポイントだと思える
落語家パートについては、さらっと流されて
まぁ、本筋とあまりに関係ないしなぁと
思ったり感じたりもしつつ
橋本愛が上手すぎて、また、美人過ぎて驚きだと
しみじみかみ締めるのでありました
清公もいいなぁ、ああいう感じ

【読書】TREASUREトレジャー

2019-06-08 12:13:38 | 読書感想文とか読み物レビウー
TREASUREトレジャー  作:犬飼ターボ

意識高い話でありました
と、書いてしまうと見も蓋もないのだが、
自己実現の方法が、起業、それも居酒屋の経営にあった
そこに気付く、導かれる、努力するという姿を描きつつ
生きることと、働くことの意味について、
ひとつの考え方を示した物語でありました

いわゆるビジネス本の小説版といってもいいような内容だけども、
困難の大半が、おかれた立場や関係にあって、
ビジネスそのものよりも、人間とのかかわり、人間関係
ひいては社会、会社というものとの付き合い方に終始している
そこでどうするか、主人公がそれぞれ選択し、
失敗したり、成功したりを繰り返しつつ
成長していくという物語なのでありますが、
ちょっと出来すぎだろうと感じてしまう進み方ながら
心持、心構えなんかがよくわかる内容でありました
メンタルの維持というか、
成功する、誰かと何かを成し遂げていくために、
どういう考え方で接していくべきかが
当たり前のことだけど、なかなかできないそれであると
改めて思い知らされるのでありました

仲間たちとの出会いと、その絆を醸成していくこと、
結局は人との付き合い方、そこによい気持ち、
強い思いが宿るというのが大切だと
文章や、小説で読んでしまうと
その通りだけど、なんか、本当かなぁと思ってしまうそれなんだけども
上司という立場を考えたら、そう思って
様々な人たちと付き合っていかなくてはならないと
諭されるようでもありました

まぁ、そういう立場にないので
読んでピンとこないというのが正直なところでありますが
そんな人、いるとしたら、独立してしまうんだなと
会社に属していて思ってしまうあたり
自分は、あかんなと、妙な反省をして読み終えたのである

【ドラマ】白い巨塔

2019-06-07 21:46:39 | ドラマ映画テレビ感想
今後、岡田版と呼ばれるようになるのか、
テレビ朝日の特別ドラマとして放映されていました
正直、田宮版も、唐沢版も、そもそも、
原作すら読んでないので、
それこれと比べてどうだったかなんて
語るはずもなく、ただ、ドラマとして見て
どうだったかを忘れないうちにメモっておこうと思うのであります
そのうち、機会があれば、唐沢版は見る機会があるかもだしなぁ

原作が結構長いはずなので、
ちょっとドラマの尺が短かったんじゃなかろうかと
そんな風にも思った次第であります
特に最終話に、いきなり体調を崩してそのままずるずるというのが、
もうちょっと片鱗めいたものが見えてたらと
思わなくもなかったけど、
多分そういう情報を入れておいてしまうと、
医局戦争やら、訴訟やらがぶれてしまうというか
それぞれの情報量が多いからノイズになってしまうと
そんなところだったのかとも
感じたりしたのであります
でも、総じて面白かったのでよい

かなりもりもりの内容だったので、
それぞれが薄く感じてしまったところもあったものの
今更ながらに、医局の政治戦争という題材が
面白くて、このあたりは、さすが山崎豊子と
食い入るように見たのであります
実弾が飛び交うし、腹の探り合いと日和見が横行してと
人間ドラマは、政治ドラマに集約されるんだろうかと
思ってしまうくらいの見どころでありました

個人的には、ここで義父の活躍ぶりが、
善悪どちらにもきいていてすごいよかったと思うところ
また、役者の配置も抜群でありました
一人だけ気炎を吐いていたといっても差し支えないくらいの
すさまじい迫力というか、キャラクタっぷりで
出てくるたびに笑ってしまったというか
露骨が過ぎて面白かったのであります
もうちょっと、叱られるとかあると、なおよかったけど
多分、そういうドラマじゃないからこれでいいのだな

訴訟編に入って、このあたりが
あわただしく過ぎてしまったのがちょっと残念で、
正直、見ていると財前がかわいそうに思えてしまって
もう一つ、被害者側に感情移入できなかったのでありました
特に、息子が、なんか見ていると腹が立ってしまうというあたり、
これが現代というものだろうかと、
ゴネている遺族という風にしか見えないのが
なんとも、いかんところだなと感じたのであります
この転換というか、栄光からずるずるというあたりの流れが
いかにも、山崎豊子的だとも感じたので
面白く見守ったのだが、なかなか面白かった

全体的に時代設定の問題なのか、
愛人なんかが、割とふつーにいてというあたり、
こういうのが、現代でもあるのか、
いや、現代であんまりきかない話だから
やっぱり時代的なものか、あっても、
あんなにあけすけじゃないんじゃないかと
そのあたりは気になってしまったのだけども、
正妻が、ダメ女なのか、そうでもないのか
最後判別つかなかったというか、
なんか、財前にとっては、いい嫁さんだったんじゃないかと
臨終の際を見て思ったのだけども
こういうのが、現代的な感覚での視聴というものか
自分に問いかけるようであったのでした

野望に燃える医師の栄光と挫折
そんな決まり文句をどっかで聞いたけど
まさに、それがこの物語のことだったのだなと
しみじみかみしめて、楽しくというか、
物語を一本みた満足を得たのでありました

石水博物館  川喜田半泥子の愛蔵品

2019-06-06 21:42:26 | 陶磁器を探す旅と名物
ずっと行きたかったけど、なかなかいけなかった美術館であります
川喜田半泥子の様々なゆかりの品を展示している博物館なんだが、
半泥子のそれは美術品だと自分は思うので
あえて美術館としておきたい
ともかくよいものがあるのだ

と、最初から飛ばしていますが、三重県は近鉄久居駅近くにある
山手の近代的な博物館でありました
二階建てになっていまして、一階が企画展、二階が平常展といった感じで
それぞれにゆかりの品が展示されているのであります
今回は、愛蔵品の企画展ということで、
茶道具を中心に展示されていて、さらに興味をそそられてみてきた次第
ちょうど、6月1日の朔日餅を食べにいったついででありましたが、
非常に見ごたえのある展示で、朝一番から見てたんだが
ぽつりぽつりながらも、人が入ってくるので驚いた次第、
愛される人なのではなかろうか、半泥子わ

さて、展示について
まず企画展のほうでは、愛蔵品というだけあって
半泥子が気に入って集めていたそれこれの展示、
特によかったのは、半泥子といえばの一品、伊賀焼「鬼の首」
この迫力、初めて見たけども、同じくお気に入りらしい
破れ袋に通ずる威圧感というか、器の気というものがあった
ずっしり、なんていう効果音がぴたりと当てはまる姿、
素晴らしいことこの上なく、しばらく見ほれてしまった

ほかにも、茶道具シリーズというだけあって、
名工の名品がずらり、特に楽茶碗の数々が素晴らしく
ノンコウはもちろんのこと、千家十職の数々、もうたまらんわ
じっくり静かに、でも心あらぶる感じで見入ったのでありました
いくつかの古い茶器があったけども、
染付を二つにわって、それぞれ別に呼継補修した作品があって
これについて、半泥子が感心しないと言ったという解説が渋く、
そういう美意識の人であったかと
はらはら、感動したのでありました

また、半泥子自らの作品についても、非常に見ごたえがあって
どの茶碗も凄くよかったのでありました
まとまってみる機会がなかったので
もうひとつどういう人か、あれこれいっぱい焼いているから
半泥子らしさというのがよくわからなかったが、
これだけ数が展示されていると、なんとなし
共通するものが理解できるようでよかったのでありました
まぁ、おのぼりさん的に喜んでいただけなんだが
それでも、大きいものが好きだったんじゃないか
鬼の首しかり、ああいう迫力を好んだのかと
感じたのでありました、もう何回か見に行かないといけないが
これはこれで凄くよかった
また、名品慾袋も展示されていました、眼福

その他も、好き放題に焼いていたというわけでなく
目指す型が決まっていたのは間違いない様子で
気に入っていたという井戸茶碗と同じ形を目指したそれが
なんといったらいいか、井戸の畳み付きの部分の形に
類似性を見たようにも思って大興奮でありました
すばらしかった、豪放磊落
そういう気風が伝わるようでよかったのであります

釉薬や土にかなりこだわりというか工夫があったようで、
あれこれと試しているというのも面白かった
本当に好きだったんだと感じ入って
凄く勉強になった、いや、勉強をしていたという事実が確認できたのでありました

特に乾山に対して研究を深めていたようで、
絵付け以外にも手を出したと思われる作品が一点展示されていて衝撃を受ける
先日読んだ、魯山人の話じゃ、乾山は自分で土を触らないから二流だとか言ってましたが
それに対する大きな反証となったのか、
同時代の人として、どんなやりとりがあったか
やたら興味をもってしまったのでありました

また行きたい、そんな風に思ったりしつつ
半泥子熱があがるばかりの昨今である

【読書】老けない体をつくる発酵食

2019-06-05 23:30:39 | 読書感想文とか読み物レビウー
老けない体をつくる発酵食  著:中西 雅寛

いわゆる健康本という位置づけでよいと思われる
平たくいってしまうと、ある会社の健康食品を宣伝している本なんだけども、
その部分はかなり薄くて、それよりは、健康な食とは何か、
発酵食品とはどういうものか、それがどれくらい健康によいかと
そんな論法で説明を積み重ねる、優しい本でした
かなり読みやすいけど、なるほどと思える内容なのである

健康なからだを作るために、菌とのかかわりが重要であると、
最近話題の腸内フローラの話や、善玉菌、悪玉菌のそれこれ、
健康のバロメータになる様々な状況というものが
どういう状態でおきるか、どのような仕組みなのかが
かなりわかりやすく記されていて面白い
あれこれと進めるうちに、発酵食品を食べなくてはと
そんな気分になったのであります
味噌汁毎日飲まないと

日本における発酵食の数々がどれほど体によいかというお話と、
菌は地についているものなので、出身地によって、
様々なバリエーションがあり、そういう環境が
知らずその人自身に影響を及ぼしていて
懐かしい菌環境下なら、体調が優れるというのも
興味深い話でありました
本当にそうなのかはよくわからんが、
まぁなんとなし、発酵食品によって、善玉菌を増やすという生き方が
日本人にあってそうだとそういう気分になれたのであります

健康な食事について、あれこれ考えさせられたのでありますが
運動も重要だが、食べ物そのものにも
考えるところを覚えるのでありました
よい漬物を自分でつけるのがいいんだろうが、そんな手間かけられんなぁと
ちょいと残念に思ったりもしつつ
納豆を食べ続けようと心に誓うのである

【読書】さよならを待つふたりのために

2019-06-04 23:03:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
さよならを待つふたりのために  作:ジョン・グリーン

若くして癌を患った二人の青春を描いた小説でした
主人公は女の子、その子と運命的に出会い、
まさに運命的な青春を謳歌する男の子
二人それぞれの癌を患い、生きる様を描くという内容で
生きるとは、死ぬ怖さとは、どうすべきか
様々に考えさせられるけども、
ことは単純に、ステキな時間を生きる
それは二人という出会いによってだったように思う
そう詰めたくなる内容なのでありました

ネタバレになってしまいそうなので、
言葉を選ばないといけないのだけども、
癌を抱える身の上ということがあるために、
未来や、生きるということに対して
よりセンシティブな感情や、感想を抱きがちな周り
でも、それと少し異なる、さりとて、やはり
自前のそれとして受け止めている二人というのが色濃く描かれて
落ち込んだり、楽しんだりといったことが、
読み手としては、より一層くっきりと映るんだが
当人たちは、それが、当人たちの人生で、癌だから輝くのではない
そういう切欠はあるけども、それとは別に、
あるいは、それを含めての人生であるという教訓めいたことを
別に説教を一切使わずに
思い知らされるような読書となりました

声を上げて笑うような内容ではないけども
終始ほがらか、なんだったら、明るいタッチで読めて、
それなりにというか、かなり大きな冒険もあり、
そこでの失望もあり、さらなる絶望がありと
起伏にとんだ、どちらかというと谷の多い物語が読める

周りの人たちへの影響も考えてしまうし、
だけど自分が生きるということを肯定したいとも否定したいとも思わない、
癌を恨むなんてこともなく、ただ生きているという姿が
物凄く印象的に映って、すごくよい物語でありました

ラブロマンスとしてもよかったけども、
深く感動する作品でありました

【ドラマ】雲霧仁左衛門

2019-06-03 21:10:54 | ドラマ映画テレビ感想
NHK土曜時代劇がかえってきた
そんな塩梅で楽しく見終えた雲霧シリーズの1作目であります
終わって、すぐに2作目やってるから
それ済んでからでもよかったんだが、
1作目の筋を忘れてしまいそうなので
メモがてら書いておくのであります

池波正太郎の同名小説シリーズの映像化であります
小説では読んだことないけども、
時代劇コミックで何回か読んだと
その程度の知識で見ていましたが
かなり本格的な時代劇に仕上がっていて
すごい楽しかった
俳優さんは、時代劇御用達ばかりでもなく、
新しい殺陣の手が出てくるかと
わくわくしながら見たのでありますけども、
それよりは、原作通りというべきか、
知恵比べに重きが置かれていて、これもまた
シナリオとなぞかけが見ごたえたっぷりに面白かったのでありました

鬼平の逆バージョンといったらいいのか、
本格の盗賊の仕事がありあり描かれていまして、
そういう意味では、仕掛け人にも近い印象で、
火盗改をほんろうするという内容が
非常に面白い、スリリングな展開と裏切り打算なんかが
交錯する妙を堪能したのでありました

主役の中井貴一さんがかっこよすぎると
思わなくもなかったのでありますが、
一党を取り仕切る姿が見事でありまして、
それでいて、一線を越えたものは
殺すし、死ぬ
このあたりが、最近の時代劇に足らなかったものだと
勝手に感じ入っているのでありますけども
わかりやすく、悪い、よいとしていて
その結末ではあるが、
カタルシスがあって、善悪とかではなく
ただ、物語が面白いと感激したのでありました

大がかりな仕掛けで大仕事を狙うという姿、
火盗改との知恵比べ、その割に、最終的には決闘がみられるという
もう、時代劇の楽しさが凝縮されたような一作で
満足したのでありました
商人が騙されて、その騙されていた筋がわからないまま
名前の通り、雲か霧にように去っていくという
言葉そのままの仕事に感心したのでありました

二作目が、それを受けてのそのあとという感じで
これまた楽しくて仕方ないのであります

いだてん  櫻の園

2019-06-02 21:09:12 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「いだてん」
視聴完了しました
副題が麗しい感じだけど、中身はコメディだった
まぁ、いいんだけどもさ

女子体育の啓蒙という大きな仕事に取り掛かって
そうかと思うと、そのためにスヤさんと
なんかいちゃいちゃしたりなんて、
そういう楽しみ方をするドラマだといえば
それまでなんだけども、大河関係なく、ドラマとして、
あまりにもコテコテすぎて、
メタ的なコメディなんじゃないかと思わされるような
面白回でありました、もうこういうのでいいよ、面白いから

と、そんな感想を抱いてしまったのでありますけども、
女子学生たちとのやりとりの危険極まりない感じが
なかなか面白くて、今の時代なら完全にアウトだなという感じが
ちょっとずるいじゃないかというくらい炸裂していて
終始笑いっぱなしでありました
何気に、ドイツでモテてたというのも面白かったし、
それでなんか髪が伸びたというか、増えたのも面白かった
ああいう小笑いがずるいわ

ちょっと時間間隔というか、シマちゃんは何者なんだろうかと
今更に思い知らされたのでありますが、
なんかわからんうちに女学校通ってたし、
そのうえ教師になったというのも、
ひょっとしてよいところのお嬢さんだったんだろうかと
不思議に思ってしまったんだが
シマちゃんの親御さんとかがまったくでてこないので、
別に三島の家からお金が出てるわけでもなさそうだし
不思議だと感じてしまったのである
なんか見逃していたんだろうか

それにつけても、よくできた旦那とのやりとりが
実に微笑ましくてよかったんだが、
先生になったのに、生徒みたいだなと
若すぎるシマちゃんに不審を覚えたのでありました
足ガールのほうがなんなら年上に見えてしまったじゃないか

とはいえ、かなりチョロい感じで
みんな体育にはまっていくのは
ドラマならではというか、もう、このドラマだからこそという感じで
きゃいきゃいしている空気といい
面白く見られたのでよかったのであります

あとは、知らないうちに美川がフられてて、
そうかと思うと、優しそうに諭されていたり
なんというかな、あの男あのあとどうなってしまうのか
それが相当に気になってしまう
そんなお話でありました

【読書】クランクイン

2019-06-01 18:09:24 | 読書感想文とか読み物レビウー
クランクイン  作:相場 英雄

映画を作る、そんな姿を描いた小説でありましたが、
そんなに詳しい内容ではなさそうで
ライトな映画好きが、なるほどと思いながら
その様子を見ていくような読書でありました

こてこてな展開で、偏屈な原作者に、
それをなんとかしようと奮闘する主人公と
軽い感じだけど仕事はできる本の営業マンやら、
敏腕女プロデューサーとか、
キャラクタがあれこれと働いて、
映画を成功させるために七転八倒という感じであります
題名の通り、映画が完成したかどうかは
わからんというか、オチが一段深く用意されていて、
あれこれのつじつまというか、
読書として、一つなるほどと思わされるようでもありました

入り組んだというでもないけども、
話のキモとなりそうなものが、
いくつも潜ませてあって、かつ、それらが
あからさまに宣言されているのに、
些細なことから、明けるのが先回しあと送りとされて
その内容が、いかにもという感じで
まぁ、やきもきされるのだが
落ちを見て、そういうことかと合点したと
そんな塩梅でありました

ネタばれ禁止にすると
語ることが少なくなるというか、
ネタばれがキモの作品だと思ったので
そう記しておきつつ
ゆるゆる楽しんだ一冊でありました