またも私の好みと趣味などを把握してしまったAmazon様が、7月7日に「百鬼夜行抄」の新作が出るので予約などいかがと言ってきました。なので「はいはい」と申込みをしたのですが、まさかのポスト配達とは気が付かず、配達されてから1日遅れで読みました。
などと、まったく本筋から外れた事を書きとめるのは、「お気を付けなされ」と言う我に対しての今後の警告の為です。
百鬼夜行抄 25 (Nemuki+コミックス) | |
今 市子 | |
朝日新聞出版 |
ところでこの「25」の感想を書こうと、前の「24」はどうだったのかなと開いた所、私はびっくりしました。
と言うのも、頭の中で既に書こうとしていたことが「24」の感想とほとんど同じだったのです。
ご丁寧に藤原竜也の鬼灯で映画化とかにして欲しいなどと言うことまで同じ・・・・。
もう成長なしですね^^
でも同じでも、それが思った事なので出来るだけ違う振りなどをして書いていく事にしましょう。
この数年のこの作品は読み返しながら読むと言う読み方スタイルが定着していました。言うなればわかり辛い。だけど前回も緩和されていたように思うのですが、今回もそれは無くなっていました。慣れたのかも知れませんが、分かりやすくなっていたのだと思います。だけど冒頭の絵画的であり抒情的な始まり方のスタイルは完璧に消失していました。
スローに始まるあのスタイルが好きだったのにな。
何気なく詩的に始まるそのオープニングに物語のテーマが語られていたりしたのですから、途中でお話がややこしくなっても心に残るものは多かったのです。
「重版出来」と言うドラマは、様々な事を私たちに教えてくれました。
この今までと微妙に違っていってしまったのは、「ネムキ」から「Nemuki+(ネムキプラス)」に移行して担当編集様が変わったとかの事情かなどと推測してしまうのでした。
魔物たちとの触れ合いと、蝸牛の一族としての宿命に漂う儚げさと切なささ。なんだかそれが失われていくような気がするのは私だけの感傷でしょうか。
そうは言っても、1995年から21年書き続けている今市子氏は凄い。
今市子氏が影響を受けた漫画家が萩尾望都氏であるならば、私が今氏を心から好きで、何気にさりげなくブーブーと言いながらも、この先もずっとずっと続けて欲しいと願うのは当然だと言えるのかも知れません。
「25」の内容はー。
「我が家の神様」
「アルマイトの箱」
「鬼の相続人」
「最後の一人」
「満願成就の月」
の5作品です。
物語は全部面白いです。そして全部好き。(だから…何か・・惜しいような気がして、一言言いたくなってしまったのかも モショモショ)
ネタバレ一言感想などを・・・。
「鬼の相続人」では、妖しの家政婦のおさきさんとの出会いが描かれています。いつか怜の母親の事なども描かれる日が来るのでしょうか。
契約が切れてしまった青嵐は、やっぱり律にとっては、父に等しいものなのかもなどと思ったのが「アルマイトの箱」
「最後の一人」。ただの道具にも心アリ。もう少しカレを丁寧に描きロマンチックにして欲しかったな。
「満願成就の月」。少女のただ一つの願いは・・・・。願いが大きければ支払うものも多いと言うことか。でも最後に契約の最終確認に来るところなど良心的ではないかと微笑ましく思ってしまいました。
これはまた来年も7月7日が次回の発売日でしょうか。
そうであれば、発売日からしてロマンチック。
七夕のその嬉しい出会いは大雨になっても叶いそうですね。