人は「強くなれ」と言うけれど
弱いままではだめなのか
思わず膝を落し、手を大地に付き
手に着いた砂を落しもせずに
その手で目を覆い隠しワーワーと泣く
命ギリギリの淵に立ち
それでも明日を信じてニッコリ笑う
そんな人の強さに驚きながら
代わりに私が病んでいる
小さな猫が幸せそうに眠る
幼かった子供たちの声が記憶の中でよみがえる
なんでもない日常の中で
好きなものの数を数えては
クスクスと笑ってる
ある時は友たちとの
記憶にも残らない会話の中で
みんなの波に呼応して
声を出して笑っている
細い月が天空で光り、微かな風が梢を揺らす
見上げては置いてきた過去に
想いを馳せ
闇に向かって呟いている
「君をずっと愛しているんだよ。」
雨が降るように泣き、風が吹くように笑う
昨日と今日と明日
過ぎていく愛おしき日々