森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ある方を意識していました☆私の漫画史

2021-08-23 01:48:16 | 漫画・マンガ・まんが

(敬称略で書かせていただいています。)

まだ私の年齢がひと桁だった時代に大和和紀と出会い、そしてそれからずっと、彼女は、私にとっては別格の人だったように思います。

単なる小学生のイメージの話ですが、その頃の私には、西谷祥子と里中満智子のふたりが光り輝く女王であったように感じていたのです。(それで言ったら細川ちえ子は女帝ですね^^)

じゃあ、その下のポジションに彼女がいたのかと言うと、そうではありません。つまり「別格」と言うのはその事です。

誰が好きなのと問われたら、私はいつも迷わず「大和和紀よ。」と答えていたのでした。

好きな漫画家さんはたくさんいました。

だけどいつもそう答えていたように思います。

なんか応援しなくちゃと言う気持ちになっていたのかもしれません。

でも別に、私などが応援しなくても別に関係なかったと思うのですよね。

デビューして以来、ずっと忙しくて、もう無理なような事を言うと、編集さんに「里中満智子はずっと布団では寝ていない。机にうつぶせになって寝ている。」と言われたそうですから。

この感情は、たぶんアレに似ていると思います。新人のアイドル女優や俳優さんを「俺が(私が)ついてるぞ。」的な気持ちになって応援したりする気持ち。

なんたってジャック・エンゼルに一目ぼれなんで、そんな気持ちになっていたのかもしれません。

そしてそんな気持ちにさせた、もう一つの要因は「マーガレット」の方で同時期にデビューした忠津陽子さんの存在があったからだと思うのです。

敬称略と言いながら、なぜ彼女だけさん付けかと言えば、とても申し訳なくて、思わず「さん」付けになってしまいます。

 

なぜなら・・・・・

勝手にライバル視していました(笑)

恐るべきはファン心理と言うものですね

だってですね、画と醸し出す雰囲気が似ているんですよ。そして私的なあくまでも個人的な感想ですが、忠津さんの方が華やかに感じていたのです。

そしてその頃、少女漫画の主流はラブコメで、なんだかコッチとアッチで(少女フレンドとマーガレットで)、同じ土俵で勝負しているようなそんな気になっていたのです。そして私は大和派なので、

「面白いよ。」と言われて忠津作品も読んではいましたが、私の周りには忠津陽子派がたくさん居て、それも面白くなかったのか、そのうち読まなくなってしまいました。

 

なんか今思うと、笑っちゃうし、「マーガレット」をその当時しょって立つ漫画家さんに育っていた忠津さんの漫画をちゃんと読まなかったのは、損をしていたように思います。

で、Kindleで試し読みで読んでみました。

今更ですが、やっぱり面白かったのですね。それで市の図書館でリサーチしてみたら、なんと1冊もおいていませんでした。それは一度結婚の為に引退してしまったからか、インパクトのある長編がないからかも知れません。たまたま本を買う方が、大和和紀派だったのかしら ?

そうじゃなくて、彼女は「たった10年の漫画家生活なのに、ずっとみんなに覚えていられてズルい。」と言われているそうですから、今はお仕事もされているそうですが、引退した漫画家さんに分類されて1冊も置いていないのかもしれませんね(正確には不詳)

国立国会図書館にはあるので、「今の時代」を抜けて「次の時代」の光が見えたら、ぜひ行って彼女の漫画を読むか、またはKindleで、ちゃんと読みなおすと思います。

 

それにまた、実際の彼女たちは北海道の同郷の人で、一緒に東京に上京してきて、何と同じアパートの隣同士の部屋に2年も住んだのでした。

順番に食事当番などもしたりして、映画などを同じ部屋で見る生活を送っていた仲良しさんだったのです。

それが2年で二人で引っ越していった理由などは、ひとつ前の記事内で紹介した本「大和和紀」の中に忠津さんのインタビューが載ってあって、そこに書いてありました。それはひとつは年上の面倒見のいい大和和紀にこのまま甘え続けてはいけないと言うもので、また「常に同じ環境で、同じものを見て同じものを聞いて生活していることは、二人の同化につながるのでは・・・・?   なんて事を思い始めて。」とあったのです。一番の本音はそこではないかと、私は思いました。

インタビューアが「同化というのは作風が似てしまうという事か。」と尋ねると、「そうですね。まあ、もともと絵は似てるって言われてたんですけれどね。」

思わず私は頷きました。

あの時小学生だった私が感じた感覚はあながち的外れではなかったのですよね。

ただそこから、世界の片隅でひとりの少女に勝手にライバル視されていたなんて事は、思いもよらない事だったのではないでしょうか。(笑)

因みに、引っ越しの理由はそれだけではなく、寝る間もなく、時にはお金をおろしに行く時間もないほど忙しく働いてきた彼女たちが住んでいた「第二カトレア荘」は、四畳半一間の部屋で狭かったからというのもあったと思います。広い部屋に移れる経済力が付いたからなのだろうなと思いました。

その後は忙しい事もあり、また描いている雑誌社の違う事もあり、なかなか会えなくなってしまったけれど、その後も「その2年間は楽しい想い出です。」と語れることは素晴らしい事だなと思いました。

(ほんの少しだけ違う二人を、おも・・・・・)

 

では次回は「はいからさんが通る」「あさきゆめみし」の感想を・・・・と思っていましたが、私がそれらを読んだ年代を思うと、ちょっと続けては書けないなと思いました。

それらの作品が誕生してきた背景には、漫画界に新しい風が吹き始めていたからだと、彼女のインタビューなどを読んで思い出したからです。

 

 

大和和紀氏の作品↓

記憶にないので、読んでみたいです。↓

 

お芝居など、男性にも人気がありますね。

 

また、そのうちに熱く語る日が来るでしょう。

大好きな作品です。

 

 

 

・・・


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