(画像は10月15日の薔薇園の薔薇です。)
「オチオチ熱も出せない その1」では、どうせ夫のコロナ疑惑騒動の記録をしておくならば、寒い季節にあったルート君のプチ疑惑の事や、私のすぐ近くの感染した人、疑惑で終わった人のあれこれをも書いておこうと思い簡単に書きました。
夫のコロナ騒動も、最初に結論から書いてますが、「陰性」で「疑惑」で終わったわけですが、決して「良かった、良かった。」には思えないお話です。
しかし最初に結論から書いてしまうと、ハラハラドキドキ感も薄まって、ドラマチックとは言えませんね。(笑)
8日の日に出先から帰ってくると、仕事に出掛けたはずの夫が家に帰って来ていて吃驚しました。
「体調がすぐれないから、帰って来た。昨日も本当はダメだった。」
「熱は測ったの ?」
「うん、でも7度2分だった。」
「ふーん・・・・」と言いながら、私は本当は、「じゃあ、・・・」と言葉を繋げたかったのです。
でも言葉を飲みこんでしまいました。
なんかそれはとっても言い辛い言葉のような気がして。
それは別に、
ーコロナじゃないの ? ―
などではありません。そんな言葉はこちらが言わなくても、本人が一番先に気にする事だと思います。夫も言いました。
「匂いも味もちゃんとするから、コロナじゃないと思うよ。」
「私もそう思うよ。」
だってこの人、どこからうつるっていうのよと、私は思いました。
ドアからドアで会社に行き、ほとんどが内勤。そしてお休みの日に買い物に行く、そんな感じの生活なのに・・・・・。
だけど前にツイッターにコロナにかかった人の呟きが流れて来て、「スーパーでかかったとしか思えない。」と言うのがありました。
それは本当にスーパーでかかったと言う意味ではなく、余計な外出無しで普通の生活をしていて掛かってしまったのだという事を言っているのです。ちょっと不安になりました。
「だけどまた熱、測ってみようか。」と私。
熱は、コロナじゃないから良いと言うわけではないからです。
すると、余裕の8度越え。
まずいな~と思いました。
「こんな時代」と言うのは、いろいろと普通にはいかないのです。
で、私が最初にした事は、自分のバイト先に電話を掛けて、明日の仕事のキャンセルです。
これはコロナじゃないなと思っていても、「こんな時代」のルールでは、白黒はっきりさせて、初めて白になるのですよね。
だから帰って来たルート君に、食事は自室で食べてもらいました。
夫の熱が高くなった時、私は
「もしコロナだったら、今のところは治療薬はないわけだから、熱で体力奪わない方が良いと思う。だから解熱剤は飲んだ方が良いよ。」と言いました。
熱が下がると彼はいたって元気で、寧ろ私なんかよりよく動き、そして食欲も落ちなかったので助かりました。
解熱剤が切れだしたころ、又測ると、今度は9度を超えてしまっていました。
その割には、彼はフラフラしていないし、呼吸も乱れていないし、熱で顔が真っ赤になるという事もなく、時折の咳は有ったものの、筋肉痛、胸も節々の痛みもなく、これといって風邪の症状もなく、本当に熱だけ。
不思議な感じがしました。
自分の中の経験からの情報が役に立ちません。
やっぱり、もしかしたら・・・・ ?
そこで彼が言った恐ろしい一言。
「ワクチンを打ってるから、軽くすんでいるのかな。」
解熱剤が聞いているから下がっているだけで、39度台の熱が出ているわけですから、決して軽いとは思えないのですが、それでも味や匂いが奪われないので、解熱中は普通に食事も出来て、呼吸も普通にできて動けるから、確かにそう思っても間違いのない事かも知れません。
もし、そうなら・・・・
心がズーンと重く沈みました。
もしそうなら、家の機能が、家と言うよりなんていうか、普通の生活が止まるんですよ。
ほぼ一か月ー。
もしそうなら、私の来月の収入、3400円じゃんとヨロッときました。
いや、そんな事より、私自身が大丈夫かな、いや、だめじゃん、たぶん・・・・・・。
ワクチンを打つ時、その前の診察で言われた
「あなたは抗体が出来にくいかも。」と言う言葉、
その前のかかりつけ医の
「あなたがもしかかったら、重症化する確率は高い。」と言う言葉が蘇えってきました。
メチャクチャモヤモヤしました。
上に書いた、「じゃあ、」の次に言えない言葉。
やっぱり言えません。
これが家庭内感染の理由だと、私は思いました。
それは言葉や、言い方はいろいろあるにしても「隔離」に関してです。
もしも夫がアウトだったら、その1週間後くらいに、同じ事が私に起きてくる可能性が高いのだと思いました。
ここが自分の世界を自室に構築している息子君と、二人でリビングを部屋として共有し、寝室も一緒の夫との違いなのかと思いました。
今までの家族が感染してしまったらのイメージだと、かかった人を隔離すると言うもの。たいがいの人がそう思うし、実際にそうなると思うのです。
でもそれは熱も高く、呼吸も荒く、フゥフゥと病と闘っている場合なのかと、私はこの時初めて気がつきました。熱が下がったらやる事もなくテレビを見て、パソコンを見て、猫の世話をする人を、
「ちょっとこっちの部屋から出てこないで。」なんて、言えないよ、私。
意外と気弱なのです。
いや、気弱と言うより、すべての詰めが甘い !
でも後から、私は後悔はしたんです。あの一番先に「じゃあ」と思ったのに、言えなかった事を。
あれは「じゃあ、私は今日から別の部屋で寝るね。」です。たったそれだけの事が、熱を出している人の真夜中の状態が気になって言えなかったのです。
朝、目が覚めたらまだ6時半でしたが、広報誌を読んだら、千葉県の発熱相談センターは24時間対応だったので、時間を待たずに電話しました。
コロナか否かは、私たちが考えても仕方がない事なんです。だって分からない事なのですから。でもいずれにしても、ここを通過しないと、話が進まないのです。
相談センターは、発熱外来のある病院を取りあえず紹介してくれるだけです。
だけどちゃんと気になる事を聞いてくれて、対応が親切でした。
救急車を呼ぶタイミングなども教えていただきました。
対応してくれている人の向こう側からも、バンバンと電話がかかってる様子が感じ取れました。
夫は朝から予約して、午後から検査に行きました。
その時も数人の人が来ていたそうです。その中でお医者さんが彼の所にだけ来て
「明日のPCRの結果待ちだけれど、その可能性がある。」と言ったそうです。
がーん!!!
思わず私は言いました。
「パパ、私、宝くじ買うわ。今なら当たるかも。」
その日の我が市のコロナ感染者数は、なんと「0」だったのですよ。
やっぱし、宝くじ、買うべきじゃないかって思うでしょ。
それは土曜日の話です。
長くなったので続きます。