「 からまつの林を過ぎて、
からまつをしみじみと見き。
からまつはさびしかりけり。
たびゆくはさびしかりけり。 」
って、これ北原白秋の「落葉松」。
ちょっと長い詩なんだけれど、私が覚えていたのは次の一節。
「 からまつの林を出でて、
からまつの林に入りぬ。
からまつの林に入りて、
また細く道はつづけり。 」
森に憧れるものには、その詩の言葉は、森の中を延々と歩く旅人のようで凄く素敵に感じてしまう。
以下の画像は毎年おなじみ、もしくは代わり映えのないもののようだけれど、
変わりのないような風景を見ている私の心だけは、
もしくは私の体さえもかも、変化しているのだ。
本当は、なんら変わりの無いように見えるどっしりとした森の木々たちにも、
実は静かな変化があるのだろう。
例えば今年の紅葉は、「真っ赤」とは程遠いとか。
12月になってしまいました。
最近毎日がささやかな幸せで過ぎていくように思います。
そのささやかな幸せとは、
「今日は仕事が充実していた。」
「今日は映画に行ったよ。」
「今日のお稽古がうまくいったな。」
「買い物が楽しかったね。」
「おしゃべりが楽しかったな。」
「ご飯が美味しいと言われたよ。」
そんな程度。
でもそんな毎日の繰り返しが、実は幸せな人生のひとつのパーツになるんだよね。
秋の風景は「真っ赤」じゃなくても、本当に心惹かれるものがある。
画像はアップ、ちょっと続けようかな。