森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

9月11日、火曜日。

2018-09-11 23:55:58 | 梢は歌う(日記)
 
9月11日、月曜日。
 9月11日、日曜日。 9月11日、金曜日。 9月11日、木曜日。最近、自分の中の老いと向き合わなければならないこともあり、今日という日の朝のバタバタもあり、ためて......
 

 上の囲みは、昨年の9月11日に投稿したものです。そこを開くと2014年から続くツリーになっています。

 

昨日の事ですが、中学生のテキストに終わったと言う印として日付を入れようとして、

「今日は何日だったかしら。」と、私は言いました。

(家にやって来る子供の勉強のお手伝いをしています。この家での仕事も今年が最後かもしれません。)

「何日だったかしら。」などと聞くのは情けない事にいつもの事です。それだけボーっと生きているのです。

聞いて、たいがい誰かに答えられる前に、自分で気が付くのですが、

「あっ、シマッタ。9月10日じゃないか~、今日は !!」と私が言うと、中学生の少年は不思議そうな顔をして私を見ました。

「だって昨日は9月9日で『重陽の節句』だったのよ。」と私が言うと、更に少年は首を傾げ

「なんですか、それは ? 」と言いました。

子供と言うものは、誰かが教えてあげなければ、知らないことがいっぱいの可愛い生き物なのです。

だけど知らないことがいっぱいというのは、何も子供に限った事ではなくて

知らないと言う事に出会った時が、「知る喜び」を得るチャンスなのですよね。

 

時々スマホさんに活躍してもらいますが、実は我が家には子供が大好きな秘蔵の本があるのです。

実はこれ ↓  いろんなことが載っていて、開くとテンションが上がります。

 

新世紀ビジュアル大辞典
金田一 春彦,石毛 直道
学習研究社

だけどこの辞典は子供が勝手に読んでいて、万が一足にでも落としたら、ちょっと大変な事が起きないとは言えない重さなんです。だから、小学生が読むのは許可制でした。逆に中学生になると読んでいる暇もないので、それで調べてと言うと、だいたいニコニコしながら調べると言う事になっているのです。

「五節句」で話が盛り上がった後、

「あーあ、今年最後の節句を意識せずにやり過ごしちゃったな。」と私が言うと、少年は言いました。

「大丈夫ですよ、後は11月11日、ポッキーの日を楽しめばいいんですよ。」

「・・・・ !! だよねぇ~。」と言って笑いあったのでした。

 

意識しないと忘れてしまう事って、たくさんありますよね。

 

「シマッタ、今日は9月10日じゃない ?!」と言った時、私は「重陽の節句」と同時に忘れていたものを意識しました。

また1日過ぎたらやって来る、「9.11」と言う日の事を。

 

だけどもういろいろな事があって、異国で起きたあの恐ろしい出来事のあのシーンを記憶の底に徐々に沈めてもいいのではないかと、ふと私は思っていたのかも知れません。

いろいろと積み重ねられていく人生の思い出。その中にはむしろ忘れたい事もあるような気がするからなのです。

忘れてしまいたいのに忘れられなくて、そしてずっと何年も苦しんでいる私。

 

自分の事で精一杯。

 

もういいや。

むしろそう思いたいのでは。

 

多くの人がそうであるように。

 

なぜ、そんな風に「多くの人」も巻き込む言い方をするのかー。

だって、現実にそうじゃないですか。

誰が、この「9.11」を思い出し、自分の人生の中にあった出来事として、語っている人がいると言うの?

 

いや、違うな。

8月になると母の家に子供たちを連れて行くでしょう。その時母は決まって言うのです。

「遺言として言っておくよ。この先の未来も、決して戦争だけはしてはいけないんだ。ダメだからね。」

私たちにも母にも何の力はないけれど、それでも母にそう言わせるものは、過去の体験の記憶。

 

忘れていけない事はやっぱりあるのですよ。

映画でもないのに、まるで映画のワンシーンみたいだった、あのまったくリアルに思えなかった恐ろしいシーンを、忘れてはいけないし、そしてなぜそんなことが起きたのか、真実を知って行くべきなのではないかと、私はやっぱり思うのです。

 

それにこれは既に終わった過去なんかじゃなかったのですね。

 

アメリカ同時多発テロから17年 約1万人の人々が9.11関連の癌に 今も9.11は終わっていない

 

 あんなビル崩壊の粉じんを吸ってしまって、体に悪影響が出ないわけはなかったのだと思います。もちろんすべての人がと言うわけではないけれど、やはり継続中の事で決して終わった事ととらえてはいけないのだと、強く思ったのでした。

 

 

 

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