アナバス科の熱帯魚は、鰓の後方にラビリンスという補助呼吸器官をもって、空気呼吸
を行い、産卵習性として水面に泡巣を作る ものが多いグループです。
神秘的で情熱的な産卵行動 と、強い父性愛をもつ献身的な育児パパ に感動!!します。
上のパール・グーラミィは、東南アジア原産で体長10cmを超えます。
1、オスが、「水面で空気を吸っては、水中で鰓から気泡を吐き出す動作」 を繰り返し、
ウオータースプライトの浮き草を利用して、水面に泡巣 を作ります。
2、メスを巣の下に誘い込んで、オスがメスを包むように魚体を曲げて抱擁 する。
(60cm水槽隅で巣作り産卵、写真にはガラス面の反射が写しこまれた)
3、産卵放精の直後に、オスは落下する卵を口に含んで泡巣に運びます。
2,3の行動を何回も繰り返します。
4、オスは、昼も夜も泡を補充しながら巣と卵を守り、2日目に孵化した稚魚も、巣から落
ちると口にくわえて泡巣に戻します。
4、さらに2日程すると稚魚が遊泳 し始めます。 この間メスは子育てせず、オスも役割を
果たしたので別の水槽に移します。
無数の小さい稚魚 には、ゆで卵の黄味を水に溶いた液を初期飼料として 与えます。
下は、インド原産で温和で美しいドワーフ・グーラミィです。 体長5センチ位で小さい
ので、45センチ水槽で繁殖できます。
1、腹部の大きいメスと婚姻色 で一段と美しいオスが、泡巣の下でゆっくり旋回し始める。
2、回転しながら、オスが魚体を曲げて、メスの体を巻くように抱擁する。
3、オスが強く締め付けると、メスが10~20粒の卵を産出し、オスが精子を放出する。
4、1粒ずつバラバラになった卵が静かに落下していくが、オスが一生懸命にその卵を口に
くわえて泡巣にくっつける 。 その間メスは何もしません。
巣を整えるとまたメスを誘って何回もこの行動を繰り返します。