正式和名はサネカズラ(実葛)ですが、むかし茎葉から粘液をとって整髪料としたと
ころからビナンカズラ(美男葛)とも呼ばれます。
1本の斑入り葉種の苗木を鉢で育てた後、庭の北西隅に植え、繁茂しています。
マツブサ科の常緑つる性樹木ですが、冬は雪に覆われて落葉します。
毎年夏に雄花と雌花を咲き分けて、雌花が受粉すると結実し、晩秋に赤熟します。
上の1枚目は、赤色の雄しべをもつ雄花 です。
2,3枚目が緑色の雌しべをもつ雌花 で、4枚目は花弁が散って
果実の元が残りました。
下は、小さな粒々が成長して集まった球形の実です。
左から10月初め、11月上旬、11月中旬、同一花の色付き変化を見ました。
右端は、周辺の複数果実の集合写真です。
例年、ハチも数種類が水や餌を求めて庭にやってきますが、今年はスズメバチ科
のアシナガバチの仲間2種が、大きな巣を作り子育てをしました。
仏間の東側にある出窓の上隅に小さな巣を見つけましたが、まさかこんな大きな巣
になるとは思わず、そのまま観察しました。 種類はキアシナガバチのようです。
次の1枚目は5月下旬、女王バチ が1匹で巣作りして卵を産み付けています。
2枚目が7月初めで、幼虫、蛹を経て羽化した蜂は、すべて働きバチ となります。
3枚目は8月上旬です。巣が大きくなり、働きバチの数も増えました。
暑いので、懸命に羽を振って風を送る 蜂がいます。
4枚目が8月下旬、巣が更に巨大化しました。1つの巣穴に1匹の幼虫が育ち、蛹に
なると白い蓋で塞がれます。それを破って羽化し、働きバチがどんどん増えます。
下1枚目は、肉ダンゴ を幼虫に与えようとしています。
原材料は菜園で捕らえた青虫で、噛み砕いて作ったものです。
2枚目が、水 を口に含んで運び、巣に振りかけて過熱を防ごうとしている様子です。
3枚目は10月初めです。朝のうちは働きバチがすべて巣に張り付いています。
巣の存在を知らずに出くわしたらビックリするでしょうが、危険を感じなければ攻撃し
てくることはありません。
4枚目が10月末で、幼虫もすべて羽化し、働きバチもほとんどいなくなりました。
楕円形の巣は長径が15cmを超 えました。