flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

津島 平成二十年

2008-07-06 01:00:04 | 街道・宿場町
(愛知県津島市)
 天王川公園津島神社に立ち寄った後、美濃路須ヶ口から発する上街道(津島街道)沿いの風情が残る町並みを歩いた。最初にこの地に訪れた昭和57年と比べると、駅前のマンション以外はさほど変わっていなかった。むしろ以前より景観を意識しているようにも感じた。上街道沿いに建つ、昭和4年(1929)築造の旧津島信用金庫の建物も、以前訪れたときは閉鎖されている状態であったが、市と地元NPOによって有効活用する方向にあり、修繕の最中であった。また、上街道上切には、「辻井」や「地蔵堂」、「清正公社」があり、加藤清正が少年時代に、叔父の家に寄寓していた頃、深夜に賊が侵入し、清正が鬼の面を被って現れると、賊は驚いて逃げ去ったという言い伝えがある。
 (辻井「上切の井戸」)
(浄土真宗久遠山成信坊)
(市文化財 上街道道標)
(清正公社) (地蔵堂)
  
 初めて市役所に訪れたとき、歴史に関することもあまり把握していないような感があり、文化財に関する一覧表さえ作成してなかった市教育委員会であったが、現在は国指定重要文化財となっている堀田家住宅などを管理する程になっていた。堀田家住宅は、主屋と三棟の土蔵から成り、正徳年間(1711-1716)に建造されたもので、平成8年に市が敷地を購入し、建物は堀田家から寄贈を受け、その後一般開放されている。
        

 天王川公園の東には、津島神社御師(おし:神職)をしていた氷室作太夫家住居跡があり、嘉永二年(1849)に建てられたという建物が残る。
  

 この後は、浄土宗鏡池山瑞泉寺の稚児門、六地蔵堂、詩人野口米次郎生家、八剣社を経て津島駅へ向かった。
  
コメント (2)
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