(北海道富良野市)
北海道の臍(へそ)にあたる富良野を訪れた。旧来からアイヌの生活圏であったが、明治29年(1896)富良野原野殖民地区画により福岡県から中村千幹(ちから)らが入植し、開拓が行われた。以降農業が盛んとなり、ワインやチーズ等の特産品も産出している。前述の地理的要因により開始された北海へそ祭りや、テレビドラマ北の国からの舞台となったこと等により観光客が増加したが、過疎化により街自体の力が衰えたため、近年ではルーバン・フラノ構想により市街地にフラノマルシェを開業させる等、策を昂じている。富良野の由来は、アイヌ語でフーラ(匂い)・ヌ(嗅ぐ)・イ(ところ)を表し、活火山である十勝岳の臭気を意味するという。