京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

花を飾るより  ずっと明かるい

2008年05月21日 | 日々の暮らしの中で
      「小さな靴」  高田敏子 詩集『むらさきの花』より
    小さな靴が置いてある
    満二歳になる英子の靴だ
    忘れて行ったまま二か月ほどが過ぎていて
    英子の足にはもう合わない
    子供はそうして次々に
    新しい靴にはきかえてゆく

    おとなの 疲れた靴ばかりのならぶ玄関に
    小さな靴は 置いてある
    花を飾るより ずっと明かるい


何度も何度も転びながら一歩一歩確かな足取りになっていく頃に、はいていた靴。
1歳6か月ごろにはいていた靴が我が家に残されているのです。
靴底は洗っても落ちない汚れが付いてしまっていますが、外見はしっかりしたままで。
想像してもいない靴のスタイルでした。
ちょうど“ミニスニーカー”です。

気持ちよく晴れ渡った今日、窓を開け風を入れ...

なぜか、しげしげと眺めていました。
存在を忘れていたわけではありません。
こんな小さな足で立ち上がり、歩くことが嬉しくて仕方ないとばかりに、飛ぶように小さな歩幅を重ねていましたね…。
2歳7か月を過ぎた今、どんなくつをはいているのかしら…。

高田敏子さんの詩を思い出し、ページを繰りました。


     「花を飾るより ずっと明かるい」!!!
コメント (2)
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