京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 大胆かつ細密な…

2010年10月09日 | 展覧会
       木版画「三十三間堂」

「刀で木を切る快感」、木を切る線のシャープな強さにひかれた、と語る記事を読んだことがあった。
木版画での表現を得意とされる木田安彦氏が、そのスタイルを確立したという「三十三間堂」。大丸ミュージアムKYOTOで開催中の『木田安彦の世界「三十三間堂」展』をのぞいた。

      

三十三間堂の木版画を始め、板絵・ガラス絵・水墨画に襖絵など様々な三十三間堂が紹介されていた。竹を半分に割って、その一節ひと節を一間分に見立てて書き込んだもの。大きな板の木目が、そのまま水墨の十一面千手観音のお顔から全体に美しい線となって生かされたもの。襖絵の大胆な構図。一方で、細密な彫り込みに目を近づけて線を確かめて見る。

そのはるか昔の夏休み、厚さ2cmほどの桜の木の板に、ひまわりと弟(少年)二人を描き、彫刻刀でレリーフにし色付けしたことがあった。父親がそばにいたのを記憶している。長いこと部屋に飾ってあったが、そういえばあれはどうしただろう…。どういうわけか、いろいろ派生しては昔の忘れていたことを思い出すこの頃だ。


    北側に京都国立博物館                 三条大橋から南を

よい機会だからと、先に三十三間堂を拝観することで友人と約束していた。
京阪七条駅を地上に上がると、雨は強まりおまけに風までが!
こんな日に人はいるのかと思いきや、線香の煙が立ち込めた薄暗い堂内は1001体(4-5体は修理・貸し出し中)のご本尊と参拝者でいっぱいだった。ゆうに30年は経ての再訪。

またもや雨の一日を過ごした。
コメント (8)
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