京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 花のやさしさ

2012年07月11日 | 日々の暮らしの中で
ご近所のおじさんが、殺風景だからとブロック塀沿いにユリを咲かせてくれています。
雨続きの頃から咲き出していました。
 
          

ユリを英語で「lily」と言うということ、これは久しく忘れていたことでした。
筒状あり漏斗型もあり、横向きに咲くのもあるし、下向きも、斜めも。ですが、これほど天を向いて咲くと…、これ見よがしに奥ゆかしさ半減?気味です。が、きれい。大輪のものが目立つような気がするこの頃、これなども新種なのかと疎い私はただ眺めるばかりです。甘い香りが重たく漂っています。
桃色のユリの花ことばは、「思わせぶり・虚栄心」と。まあねえ…。白いテッポウユリは「甘美・威厳」とありました。それぞれに特色あり、それぞれの花のやさしさありというところです。


シーボルトは1829年の日本から帰国時に日本のユリの球根を持ちかえったそうです。3年後には鹿の子百合がオランダの植物園で開花して、人々を魅了したとか。テッポウユリはダメで、再度日本から送られたのが開花し、復活祭や冠婚葬祭用などとして普及したといいます。

畑や庭で咲いた花を仏さんにといただくことは多く、本堂にもテッポウユリの強い香りが立ち込めています。薄闇の中で、花の白さが目を引きます。白い花は好きです。
雨が降り出しました。
コメント (6)
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