京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

青葉雨

2020年05月15日 | 日々の暮らしの中で

いつだったか随分前のことだが、庭師さんから「プロペラみたいにくるくる回って地に落ちる」と教えてもらったことがあった。楓の種(?) 可愛い花が咲いているのを楽しんでいたが、今はもうこうした赤い〈プロペラ〉を見かけるようになった。


散歩を兼ねて遠回りしながら近くのスーパーまで行った帰りの信号待ち。道路脇に見上げた柿の木に、花が咲いていた。よそ様のものながら、この木はおそらく渋柿ではないかと思っているが、毎年かなりの実をつけている。根拠は、なりっぱなしというだけ。我が家にも渋柿が1本あるが、柿スダレもいいなあと思いながら誰も手を出さない。
今の時季、柿若葉も美しい。

朝から曇り空で、夕刻遅くには雨が降る予報に、「トマトやキュウリが喜んでるよー」ってご近所さんが嬉しそうに笑う。丹精している畑に雨が待ち遠しいのだ。まだかまだかと待つトマト、キュウリ、それにスイカの苗??

「青葉雨」という季語がある。それに相当するのは、これまで「緑雨」だった。「緑雨」はアダルト向きで、「青葉雨」はヤング向きだ、と坪内稔典氏が私見を述べられていた。そして、
   「緑雨です今くちびるに触れないで」(わたなべじゅんこ)を、
   「青葉雨今くちびるに触れないで」と変えてみると、二つの違いがわかるだろう、と言われる。

「緑雨」は濃淡があって複雑だ。それに対して「青葉雨」は淡色、軽くあっさりしていて、今の時代の気分に合うかも、とのこと。

とりどりの若葉の緑、ちょっと楽しく鑑賞させてもらった。青葉雨、雨はまだこれから…。
 
コメント (8)
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