京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

「人の心も庭の落ち葉も」

2017年11月24日 | 日々の暮らしの中で

まっすぐ空に向かう大樹の、おびただしい黄金の葉の輝きも良いけれど、散るも素敵な贈り物を残す銀杏の趣き。道路脇、街路樹の小さな黄落に、なんか胸いっぱいの明るい楽しさが満ちてくる。この近くの公園では、二人の男性が竹箒で落ち葉をかき集めていた。木の葉時雨もあって、掃いても掃いてもきりはないのだけれど…。
頼まれた「4枚の原稿用紙」が埋められて、一息つける。じゃあっ、と身をちぢこませて家を出てきたけれど、身心がほぐれていくのがわかる。

どこといって目的の場所はなく歩いていたら、後方に気配を感じて振り向いた。
「やばいー、雨雲が出たあ」
「雨雲が出たぞー」
「雨雲でたってー」
先頭の少年の言葉が後ろ送りするように繰り返されていたが、自転車に乗った7、8人の少年たちは、あっと言う間に私の横を走り去った。
見上げた空には、彼らが向かった方向に大きな黒い雲が出ていた。
孫娘の個人懇談があると聞いていたのを思い出し、彼らも、そうした学校の事情で帰宅が早いのだろうと思った。

 「掃けば散り 払えばまたも塵積る 人の心も庭の落ち葉も」 

明日は母の祥月命日でもあり、東本願寺の報恩講に参拝したい。


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8 コメント

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おはようございます (Rira)
2017-11-25 10:51:57
原稿用紙4枚の依頼とは、かなり ですね。お疲れ様です。
我が家の向いに銀杏の木があり持ち主が掃いてます。人も時々 反省やら浄化して心キレイにしたいもの(^^)
公園の少年達の描写…さすが…♡

お母様のご冥福をお祈りいたします。。
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姿勢? Riraさん (kei)
2017-11-25 21:49:04
こんばんは。
母が亡くなって27年になります。
あれこれ懐かしく思い出しながら報恩講に参拝してきました。
京都光華高校の生徒さんの感話がありました。
高校生になって脚に腫瘍が見つかり、生きがいとしていた「走ること」は奪われてしまった、と。
辛かった日々の中で、心を動かす言葉と出会い、「わたしを生きる」という人生とはどんなことだろう、と考え始めたそうです。
辛い辛いと心に蓋をしてしまわずに、出会いに促されて、次第に光を見出していかれたのですね。

何かしらの「闇」を抱えて生きているのが人間ですよね。
生きる姿勢を問われて帰りました。
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お初に・・・ (yo-サン)
2017-11-26 18:50:24
失礼致します。
九条武子さん関連で、調べものがあり、偶然にお邪魔致しました。
とても素敵なブログですね。またゆっくりとお訪ねさせて頂きます。
今宵はこれにて。ごきげんよろしゅうに。

P.S
随分以前ですが、九条武子さんについて、ほんの少しですが書いたことがあります。
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ようこそおいで下さいました、yo-サンさん (kei)
2017-11-26 22:36:45
初めまして。
お訪ねいただきありがとうございます。
九条武子さんがご縁でとは、また大変嬉しいことです。
どうぞよろしくお願いいたします。
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おはようございます (Rira)
2017-11-27 06:33:25
不幸と見えるような現象から愛が芽生えるナンテ事があるように感じます。
わたしを生きる…試練に磨かれながら。生かされている。
受け入れて、感謝して、生活行動、していると光に会うような気が。
keiさんのブログ〜すてき!いつも🌟に出会えます♡
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「私を生きる」、Riraさん (kei)
2017-11-27 20:29:04
こんばんは。
表面はあまりじたばたしないで済ましている方なんです。
でもずっと心の奥では葛藤があって…。
Riraさんが、その思いの何かをくみ取って下さっているのでしょうね。
感謝です。
哀楽様々に抱えて、じたばたしながらでも生きていかなくっちゃ、ですね。
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お詫びです。 (yo-サン)
2017-11-27 23:37:25
先ほど「ただひとり生まれしゆえに…」に再メッセージを記させて頂きましたが、
メッセージ数が多い上に私の長文にて、即、表示にならないようです。

長々と連ねまして申し訳ございません。失礼致しました。
それでは今宵はこれにて。
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ご丁寧に、yo-サンさん (kei)
2017-11-28 09:55:29
こんにちは。
しばらく前からコメント欄の仕様が変わりましたね。
拝読しますにも「もっとコメントを…」、
から開く必要がある場合もあるようです。
コメント戴きましたことは気づきますので、お返事させていただきました。
ご丁寧に、ありがとうございます。

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